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また数日後、あなたはうちにやってくる
「お邪魔します。あ、Aだ」
優太とリビングにやってきた紫耀くんは、私を見つけて嬉しそう
そのほころんだ表情に、きゅんと胸の奥が絞まる
「……ご飯できてるよ、」
「マジか、ありがとう！！じゃあ食べるか！！」
私たちを見てにやつく優太に声をかけると、
彼は更に嬉しそうに、笑った
・
「は〜〜今日もめちゃくちゃうまかった！！！」
「良かった、」
「俺もごちそうさま。やっぱり岸くん羨ましいな〜毎日こんなご飯食べられてさ」
「いいだろマジで」
ご飯の後交わされる、あたたかい言葉たち
嬉しくて、思わず微笑んでしまう
「よし、じゃ、俺は風呂行ってくる！！」
「岸くんいってらっしゃい〜」
「あれ紫耀、今日は手伝え！って言わないの？」
自分からお風呂に行くって言ったのに、なんだか寂しそうな優太
その様子を見て、紫耀くんは笑った
「言わないよ？」
「早くふたりきりに、なりたいから。」
紫耀くんの言葉に、おお、と声を上げる優太
思わず私が俯けば、
ごゆっくり！と、優太がいなくなる音がした
「……A、こっち見て」
「……優太にあんなこと、言わなくても良かったじゃん、」
「ごめん、嫌だった？」
頭の上から降ってくる声が、柔らかい
その瞳を見つめたくなって、そっと視線をあげる
すると紫耀くんは、私だけを見ていた
「違う。嫌だった、わけじゃない、」
言葉が、唇から溢れる
ゆっくりと話す私を、ただ見つめるあなた
「ただ、ちょっと恥ずかしくて、」
そう言えば、紫耀くんの口角が嬉しそうに持ち上がった
「そっか、良かった。」
「……なんで笑うの、」
「ん？俺がちょっとずつ岸くんに追いつけてるみたいだから、嬉しくなっちゃっただけ」
あなたは柔らかい表情のまま、私を抱きしめる
「俺があんなこと言って、もしそれが嫌だったらAはきっと、岸くんが特別なんだと思う」
「……、」
「だけど恥ずかしいだけで嫌じゃない、そう思ったってことは、」
紫耀くんが、ふふっと笑った
「俺のこと見てくれてる、そういうことなのかな〜って思った。」
ねえ紫耀くん、
私やっと、この恐怖を乗り越えられるのかな。
ゆっくりと抱き合う私たち
幸せな気持ちが心を満たす
私たちはこのまま、幸せになれるのかもしれない。なんて
この時は、そう思っていた。
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湊。(プロフ) - 初めまして。感想を書くのが初めてなので上手く伝えられないと思いますが読んでいただけると嬉しいです。しあさんの書く文章が言い回しが本当に好きです。こんな素敵な文を書く人がいるんだ、と本当に感動しました。この物語としあさんに出逢わせてくれてありがとう。 (2023年3月14日 21時) (
レス) @page27 id: 3a1c3da159 (このIDを非表示/違反報告)
如月すい - 完結おめでとうございます。3人の交差する思いに時に涙しながら読ませていただきました！これからも素敵な作品を作ってください❤️ (2022年10月27日 18時) (レス) @page27 id: 76527d2194 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - zzzさん» いつもありがとうございます！素敵な作品にだなんて言っていただけて本当に幸せです、ありがとうございます。ぜひまた読み返してみてください！またよろしくお願いいたします^^ (2021年7月15日 16時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - かいとんさん» ありがとうございます！！いろいろな感情になっていただけたみたいで、とっても嬉しいです。これからものんびり頑張りますね！本当にありがとうございました^^ (2021年7月15日 16時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - hasさん» はじめまして！いつもお読みいただきありがとうございます！今後もどうぞよろしくお願いいたします。またコメントお待ちしております^^ (2021年7月15日 16時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年5月15日 9時
