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海人の言葉と存在は、いつも私に力をくれる。
だけどそれでも、現実はつらいもので。
やっと迎えた、ある金曜日の放課後
担任からの進学クラスへの圧力に苦しくなってきた私は、
「海人、今日会えないかな。」
なんて、珍しく君に連絡をしてしまっていた。
だけど、海人も忙しいのに、ってすぐに後悔
送信を取り消そうかと思った瞬間に、あっというまに返信が返ってくる
「今もうベンチ向かってるよ。はやくきてね」
公園のベンチにたどりついた時、たしかに海人はもうそこに居た
ゆっくり君に近寄ると、するりと私を捉えるその深い瞳
「おかえり、A。」
「ただいま。ごめんね、急に」
「全然。俺も会いたかったし」
ほら座って、と、となりをぽんぽんと叩く君は、
少しだけ心配そうに、私の顔を覗き込んだ
「なんか疲れちゃってない？平気？」
「あ〜、うん。ちょっとプレッシャーに負けそう。」
「やっぱそっか。毎日ほんっとにおつかれさま。」
海人の手が、優しく私の頭を撫でる
それが気持ちよくて目を閉じると、ふふっと君の笑い声が聞こえた
「Aのとこは頭いいクラスだもんね。やっぱり期待もさ、大きいのかな」
「そうだね、進学クラスって名前ついてるくらいだし…」
「うわそうじゃん。もう名前からして、やばいな」
海人と話をしていると、
なんだか全身の余分な力が抜けていく気がして、
心がパッと、解放される
ちょっとだけ口角を緩めた私を見て、
海人は少し、何かを考えるように空を見上げた
そして、
「……やっぱ俺が思うのは、疲れてる時には甘いもの。」
そう言って、私ともう一度、目を合わせる。
甘いもの。何か持ってるのかな。
少し首を傾げた私に、海人はむふふっと微笑むと、
「A？」
「うん、なに？」
「大好きだよ。もう、めちゃくちゃ好き。」
突然、綺麗な笑顔を咲かせながら、
そんな言葉を、私にくれた。
「え、っと、」
「はっは〜ん、照れた？ねえ照れた？？」
きらきら笑う君は、
どうしてそんなに眩しいのかな。
「なんで急にそんなこと、言ったの、」
「だから言ったじゃん！甘いもの。疲れてる時は甘いものだよ。」
熱くなった私のほっぺたを見て、
君はまだ笑いながら、私の手をそっと握りしめる
「俺からの甘い言葉、どうだった？」
君は時々、
甘すぎるくらいだよ、海人。
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詩愛(プロフ) - かいとんさん» ありがとうございます！お読み頂けて光栄です！またよろしくお願いいたします^^ (2021年3月19日 15時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
かいとん - 完結おめでとうございます！凄く暖かくわくわくする物語でした。高橋担なので需要しかないお話でした……！これからも頑張ってください！ (2021年3月18日 23時) (レス) id: fb912074b2 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - ひまわりさん» お久しぶりです〜！お読み頂いてこちらこそありがとうございました！あまり出来に自信がないのですが、そう言って頂けて嬉しいですT_T 今後もどうぞよろしくお願いいたします！ありがとうございました！ (2021年3月12日 17時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 詩愛さんお久しぶりです！以前リクエストさせて頂いた歌を基に物語を書いてくださってありがとうございます！！とっても嬉しいです！また海人くんの物語楽しみにしています！ (2021年3月12日 1時) (レス) id: 1474a1813f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年3月2日 14時
