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複雑な気持ちのまま登校した私は、
部活の前の出来事で、更にもやもやしてしまう
「………これを、玄樹に？」
「そう！Aちゃんなら、渡してもらえるかなぁって」
放課後、部活に向かおうとした私を引きとめたのは、クラスの女子
その子から受け取った、小さな可愛らしい手紙を見つめる
間違いなくこれは、ラブレター。
「……お願い、してもいい？」
「ああ、うん、渡しておく、ね」
「ほんと！ありがとう！」
るんるんと嬉しそうに去っていくその子
断れば良かったのに、それができなくて。
どこかで私も、幼馴染という枠から出ることが、できなかったのかもしれない。
「A〜、帰ろーぜ。」
部活の終わり、今日もまったく集中できなかったな、と思っていると、海人がやってくる
玄樹とこの後合流したら、私はあの手紙を渡さなければいけない
嫌だな、やっぱり。渡さないって、言えば良かった。
「A最近まじでずっとぼけっとしてるけど。大丈夫？」
「あ、ごめん、今支度する」
「うん、早くね〜」
海人が不思議そうに私を見る
ポケットに手を突っ込むと、さっきの手紙に、指が触れた
「待ってたよ、帰ろう」
「玄さんおまたせ〜」
ちょっとだけ、朝のことを思い出して、君を見ることができない
そんな微妙な距離感のまま、私は今日も、ふたりに挟まれて歩き始める
「ねえねえA。今日俺んちで夜ご飯食べよ！」
家の目の前にくると、海人がにこにこと私を見下ろして、目を細めた
だけど今日は、玄樹にあれを渡さなければいけない。
そしてなんとなく、その場に海人は居てほしくない。
「いや、え、無視かよ。」
「……あ、ごめん海人、明日小テストあるから、勉強したいの。」
「……ふーんそっか。」
つん、とそっぽを向いた海人に、もう一度ごめんね、と続けようとすると、
「………それってさぁ、嘘じゃないよね？」
と、彼は顔をしかめて、遠くを見つめた
「……ほ、ほんとだよ。」
「へえ。ま、いいけど！どうせまたすぐ会う。また明日ね〜」
海人はあっさりと身をひるがえし、自分の家へと入っていってしまう
やっと、ふたりきり。
「……玄樹、後で。玄樹の部屋行くから」
「え、勉強は？」
「………とにかく、行くから待ってて。それと、」
君の目を見ず、言葉を続ける
「このこと、海人には、内緒で。」
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詩愛(プロフ) - 0129さん» あけましておめでとうございます！いつもありがとうございます！まだまだたくさん書きますので今年もどうぞよろしくお願い致します^^ (2021年1月12日 19時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
0129 - 結構遅いけど、明けましておめでとうございます！今年も詩愛さんの作品をたくさん読むのが楽しみです！！ 続き、楽しみにしてます！ (2021年1月12日 2時) (レス) id: a2fc4a9d11 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - (名前)ruuuukuさん» ありがとうございます！ぜひ最後までよろしくお願いいたします^^ (2021年1月7日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ruuuuku(プロフ) - これからどうなるかドキドキです！更新いつも楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 21時) (レス) id: d18f02a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年1月3日 15時
