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ふたりきりの廊下、海人の言葉が私の耳に反響する
「………どういう意味？海人、」
「わかんないふり、すんなよ。」
海人はまだ、私の腕を掴んだまま。
その目は、今まで見てきたどの時よりも、悲しそうだった。
「Aが玄さんに向けてる気持ちと、俺に向けてる気持ち、全然違うじゃん。」
海人にそんなことを言われて、身体中の温度が奪われていく
怒っているかのように、声を荒げる海人
一番恐れていたことが、今、
目の前で、起こってしまいそうだった。
いつから私は、玄樹に特別な感情を抱いてしまったのだろう。
いつから私は、幼馴染以上の関係を玄樹に求め、
いつから海人の立場を、考えられなくなってしまったのだろう。
目の前の海人の瞳が揺れる
まっすぐに私を見つめているその小さな光が、鈍い輝き方をしていた
なんて言ったらいいのか、もうわからない。
私の、せいだ。
多くを求めすぎて、少しも他の人の気持ちを考えられなかった、
私の、せいだから。
「………俺だって、」
海人が、目を伏せる
その唇も少し、震えていた。
「Aが玄さんとの幼馴染を辞めたいくらい、」
「俺だってね、Aとの幼馴染、辞めたいんだよ。」
はっきりと告げられた言葉
私が玄樹と幼馴染を辞めたい、そう言った理由は、玄樹が好きだから、だった
海人は、もしかして、
あの時の私とまったく同じ意味合いで、今の言葉を、私に伝えたのだろうか。
「海人、それって、」
「………ごめん。それ以上、言わないで」
私の言葉を遮る海人は、今にも泣き出しそうな顔をしていて、
私は、この子をどれだけ苦しめたんだろう、と、心がえぐりとられるような気分だった
「Aちゃんと海人くん？そんなところで何してるの？」
その時、ちょうど通りかかった部長が私たちに声をかける
海人は慌てて、握りしめていた私の手を、ぱっと離した
「あ、こんちは」
「うん、こんにちは。みんな遅いな〜って心配してたよ〜」
「すいません、ちょっとお話してて。」
「仲良しでいいね、ほんとに」
「まあそれほどでも！！」
部長と、何事もなかったかのように話し出す海人
ねえ海人、いつからそんなに誤魔化すのが上手くなったの。
心の奥が、苦しいほどに、痛かった。
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詩愛(プロフ) - 0129さん» あけましておめでとうございます！いつもありがとうございます！まだまだたくさん書きますので今年もどうぞよろしくお願い致します^^ (2021年1月12日 19時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
0129 - 結構遅いけど、明けましておめでとうございます！今年も詩愛さんの作品をたくさん読むのが楽しみです！！ 続き、楽しみにしてます！ (2021年1月12日 2時) (レス) id: a2fc4a9d11 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - (名前)ruuuukuさん» ありがとうございます！ぜひ最後までよろしくお願いいたします^^ (2021年1月7日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ruuuuku(プロフ) - これからどうなるかドキドキです！更新いつも楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 21時) (レス) id: d18f02a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年1月3日 15時
