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その日の帰り道、私は玄樹に少し、噂のことを聞こうとする。
「そろそろ大会だね、玄さんは」
「そうだね、今頑張って練習してるよ」
3人で歩く道、さっきからずっとタイミングをうかがっているけれど、なかなか聞き出せない
不自然に思われないように会話に少しずつ混ざりながら、ちらりちらりと玄樹を見上げてみる
「Aどうしたの、俺のことばっかり見てる」
「あ、うん、ごめん」
玄樹は、鋭い。
すぐに気がつかれてしまって、慌てて視線をそらした
するとその時、海人が呆れたように空を見上げて、ふっと鼻で笑う
「………あーあ。俺って、何してんだろ。」
突然そんなことを呟く彼
どういう意味なのか、私も君も、わかっていないみたいだけど、
その意味を、本人に聞けるような雰囲気ではなかった。
海人の目が、あまりにも、寂しかったから。
結局そのまま、私たちは家の前まで来てしまい、
「また明日ね」
海人は私たちの返事を待たずに、あっという間に家の中に入っていった
残された私と、玄樹
なんとなく今日も、居心地が悪い。
「………海人、どうしたんだろうね」
何か会話をした方がいい、そう思って呟くと、玄樹はくるりと私を振り返った
「Aこそどうしたの？」
「え？」
「今日、ずっとなんか言いたそうじゃん。」
やっぱり、すぐに気がつかれてしまう。
玄樹、本当は私の気持ちにも、気がついてるの？
「何か言いたいこと、あったら言ってよ」
「うん、わかった、」
君に、本当は聞きたい。
好きな子、いるの？
あの子が、好きなの？
付き合ってるって、ほんと？
いっぱいある。聞きたいことはいっぱいあるのに、
「………今は、大丈夫、また言うね」
そう言って、君から視線をそらした。
「………わかった。いつでもなんでも言ってね」
「うん、ありがと」
「じゃあ、また明日ね。おやすみ」
今夜、君は私に会おうと言ってこない
そういう日だってあるはずなのに、今はなんだか、それがどうしようもなく不安で。
「………A？」
心配そうな顔で、私の顔を覗き込む玄樹
私は好きだよ、君が。
ずっととなりで見てきた君が、
誰よりも、好きだよ。
「………なんでもない！また、明日ね、」
何か言いたそうな玄樹を残して、
私は家に、入っていった。
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詩愛(プロフ) - 0129さん» あけましておめでとうございます！いつもありがとうございます！まだまだたくさん書きますので今年もどうぞよろしくお願い致します^^ (2021年1月12日 19時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
0129 - 結構遅いけど、明けましておめでとうございます！今年も詩愛さんの作品をたくさん読むのが楽しみです！！ 続き、楽しみにしてます！ (2021年1月12日 2時) (レス) id: a2fc4a9d11 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - (名前)ruuuukuさん» ありがとうございます！ぜひ最後までよろしくお願いいたします^^ (2021年1月7日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ruuuuku(プロフ) - これからどうなるかドキドキです！更新いつも楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 21時) (レス) id: d18f02a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年1月3日 15時
