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「ねえA？」
「……あ、ごめん。なに？」
玄樹と海人との帰り道
昼間にクラスの女の子たちの話を聞いてから、私はずっともやもやしていた
「今日ずっとぼーっとしてるじゃん。大丈夫？」
玄樹がそう言って私の顔を覗き込むけど、その瞳に見つめられると、心の奥がくすぐったい
「……そんなことないよ、大丈夫」
「………なんかあったら言ってね。」
どうすればいいのかわからなくて、その視線から急いで逃げるように目をそらした
玄樹は不思議そうに首を傾げていたけど、すぐにまた歩き出す
ねえ玄樹、君は、知ってるのかな。
私のクラスで、少しずつ君の人気が出てきてること。
それに今だって、
道の反対側、下校中の女の子たちがこっちを見て興奮したように囁き合ってること。
玄樹の魅力は、私だけが知っていたかったのに。
「A今日、全然練習にも集中してなかったよね。」
海人が妙にぐさりとくる言葉を、突然口走る
そんなことないし、と言い返したかったけど、それは本当にそうだったから何も言えなくて。
「う〜ん、そうかも。」
「俺が終わってAんとこ行った時も、超ぼけってしてたし。こ〜んな顔して」
「え、ちょっと！そんな変な顔してない！」
「いやしてた」
挑発的に上から私を見下ろす海人
からかわれているってことくらいわかったけど、ちょっとだけムキになって反論をする
海人は楽しそうに笑いながら、私の肩をパシパシと叩いた
しはらくそうやって海人とじゃれていると、
「………俺、もしかして邪魔？」
突然玄樹が、そう言って立ち止まった。
慌てて振り返った私を、ちょっとだけいつもよりきつめに見つめる君
「え、邪魔、って、」
「なんかふたり、すっごい盛り上がってるから。」
「そんなこと、」
ないよね、って言おうとして、となりの海人を見上げたのに、
「…………」
海人は否定も肯定もせず、ただじっと玄樹のことを見つめているだけ。
玄樹もちろりと海人に視線を移し、ふたりの間に微妙な空気が流れる
「………玄樹、ごめんね。一緒に帰ろうよ」
「………いいよ。」
沈黙を破って声をかければ、ちょっとだけ口角を緩めて私たちのとなりにまた並ぶ君
さっきよりも私と近い距離で歩き始めた両脇のふたりに、少しだけ戸惑う
そのあと家まで、私たちの間に会話はほとんどなくなってしまった。
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詩愛(プロフ) - 0129さん» あけましておめでとうございます！いつもありがとうございます！まだまだたくさん書きますので今年もどうぞよろしくお願い致します^^ (2021年1月12日 19時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
0129 - 結構遅いけど、明けましておめでとうございます！今年も詩愛さんの作品をたくさん読むのが楽しみです！！ 続き、楽しみにしてます！ (2021年1月12日 2時) (レス) id: a2fc4a9d11 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - (名前)ruuuukuさん» ありがとうございます！ぜひ最後までよろしくお願いいたします^^ (2021年1月7日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ruuuuku(プロフ) - これからどうなるかドキドキです！更新いつも楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 21時) (レス) id: d18f02a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年1月3日 15時
