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そんなある日、私の耳にある噂が転がり込んでくる
それは、いつも通りに過ごしていたお昼休みのこと
お弁当を食べ終えて、授業の前にトイレに行こうと、席を立った
トイレの個室に入ると、鏡の前にいる女の子たちの声が、ドアの向こう側から聞こえてくる
聞くつもりはなかったけど、つい聞こえてきてしまう、話し声
「ねえちょっと残念な話聞いたんだけど私」
誰かが最初にそんなことを言って、他の子たちがなになに？と興味を示した
すると最初に話した女の子が、あのね、と、また切り出す
私には、絶対に関係ないことだと、思ってた。
思ってた、んだけどね。
「岩橋くん、付き合ってる子いるらしい」
突然聞かされた言葉たち、どくりと心臓が脈を打つ
女の子たちは、え〜！と大きな声をあげた
「え、まじで？」
「なんかそういう噂。ほんとかわかんないけど」
「相手は？あのいっつも一緒にいる人？」
嫌悪感丸出しのその言い方に、その「一緒にいる人」が私だということにすぐに気がつく
そっと息を潜めて、次の返事を待った
「ううん、その人じゃない」
身体の芯が、ふっと軽く、冷たく冷える
私なら誤解されてもしょうがないはずなのに、
私じゃない。そうなると、
「え、あの人じゃないなら誰よ！」
誰かが急かして、その場に少し、緊張が走る
最初の子が、ゆっくりと続けた
「噂では、野球部のマネージャーの子だって。」
その時思い出した、マネージャーと話をする君の横顔
その手首についた、ピンク色のミサンガ。
「うわ〜、なんかそれほんとっぽい」
「マネージャーは強いなぁ」
悔しそうに口々に呟く女の子たち
私は、なかなかその話を頭で処理することが、できなかった
玄樹、付き合ってるなんて、そんなこと言ってなかったし、
そんな素振りも、見せてなかった。
もしこれが本当だとしたら、どうして私に言ってくれなかったんだろう。
………それとも恋愛の話なんて、幼馴染ではしないものなのかな。
「てかそろそろ授業じゃない？」
「ほんとだ、時間やばい！」
女の子たちが、トイレから出ていく音がする
私も行かなきゃいけないのに、すぐに動き出すことが、できなかった
玄樹、本当に付き合ってるのかな。
ぐるぐるとうずまくさっきの話
考えたってしょうがない。ただちょっと、
寂しくて、悲しかった。
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詩愛(プロフ) - 0129さん» あけましておめでとうございます！いつもありがとうございます！まだまだたくさん書きますので今年もどうぞよろしくお願い致します^^ (2021年1月12日 19時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
0129 - 結構遅いけど、明けましておめでとうございます！今年も詩愛さんの作品をたくさん読むのが楽しみです！！ 続き、楽しみにしてます！ (2021年1月12日 2時) (レス) id: a2fc4a9d11 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - (名前)ruuuukuさん» ありがとうございます！ぜひ最後までよろしくお願いいたします^^ (2021年1月7日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ruuuuku(プロフ) - これからどうなるかドキドキです！更新いつも楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 21時) (レス) id: d18f02a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年1月3日 15時
