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次の日の朝も、私たちはまた3人で学校に向かった
だけどその空気感は、今までにないくらい居心地が悪くて
みんなお互いの感情を読み取ろうと、様子をうかがってばかりだったように思う
学校に着いて、玄樹とふたり、2年生の廊下を歩く
そして、そのまま教室にまっすぐに入ろうとした私の腕を、突然、
「A、やっぱりなんかあったでしょ。」
玄樹が、引き止めた。
その指か私の腕を掴んでいる、それだけでも私は嬉しくて、悲しくて。切なくて愛おしいのに。
君はきっと、何とも思ってないんでしょ？
「だから、何もないって。」
奥歯を食いしばって、その手から自分の腕を抜き取る
教室に駆け込んだ私を追いかける、女子たちの視線、玄樹の視線。
馬鹿みたいでしょう、自分で勝手にこの距離感に錯覚して、
自分で勝手に恋して。そして失恋したみたいになって。
誰かに、大声で笑ってほしい。
お前はどこまでも馬鹿だ、って、笑ってほしい。
席について振り向いた廊下
玄樹はもう、そこにはいなかった。
その日の放課後、廊下で海人に会わなかった。
ちょっと安心したような、悲しいような微妙な気持ちになったけれど、ひとりで音楽室へと向かう
「お疲れ様です」
「お〜Aちゃんおつかれ！」
楽器を出して、先輩に挨拶
譜面台と楽譜を準備して、つい癖で、窓際に向かおうとした足が、止まる
玄樹の練習してるところが、見たい。
でも、玄樹が私から離れていくところは、見たくない。
離れるわけない。いつか私にそう言った君には、
いつのまにかたくさんのファンみたいな子たちができて、
多分私はその子たちにあまりよく思われていなくて。
こんなの、誰も幸せじゃない、よね。
私は窓際のいつものスペースに背を向けて、音楽室の反対側へと向かう
景色の変わった練習場所は、なんだか少しばかり新鮮で、また泣きたくなった
「お疲れ様です〜、あ、A」
そこへ、音楽室に海人が入ってくる
ぱちりと交わった視線、その瞳が少しだけ、悲しそうに光った
「………おつかれ、海人」
「うん、おつかれ。今日、そこで練習、するんだ。」
「そう、そうしたくて。今日は」
「そっか。」
海人は唇をきゅっと結んで、少しだけ頷く
海人がまた、私に謝る前に。
私はそっと、彼から視線をそらした。
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詩愛(プロフ) - 0129さん» あけましておめでとうございます！いつもありがとうございます！まだまだたくさん書きますので今年もどうぞよろしくお願い致します^^ (2021年1月12日 19時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
0129 - 結構遅いけど、明けましておめでとうございます！今年も詩愛さんの作品をたくさん読むのが楽しみです！！ 続き、楽しみにしてます！ (2021年1月12日 2時) (レス) id: a2fc4a9d11 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - (名前)ruuuukuさん» ありがとうございます！ぜひ最後までよろしくお願いいたします^^ (2021年1月7日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ruuuuku(プロフ) - これからどうなるかドキドキです！更新いつも楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 21時) (レス) id: d18f02a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年1月3日 15時
