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「A起きてる？」
「………起きてる」
次の日の朝、玄樹が部屋の外で私を呼ぶ
部屋に入ってきてほしくなくて、急いでベッドから抜け出して返事をした
「下で待ってるからね」
「うん、」
待ってなくたっていいのに、私のことなんか。
投げやりで泣きたい気持ちのまま、私はひとりで準備をしていく
昨日海人から聞いた言葉、気にしないようにしたかったのに、それもうまくいかない
ちょっと期待していた気持ちは、やっぱり捨てておくんだった。
雑に背負ったカバンが、いつもより重い気がした。
「そういえばさぁ、この前俺先輩に間違えてタメ口使っちゃって」
「え？それやばいよ海人」
「いや違うよ玄さん？後ろ姿がね、Aに似てて、それで……」
両脇のふたりは、今日も楽しそうに私を挟んで会話をする
この関係が心地良いのはもちろん私もだけど、
3人での居心地が良くなればなるほど、私は君のそばにいたいと思ってしまって。
なのに、この長い付き合いを打ち砕いてしまうこともできなくて。ずっとその、繰り返し
私たちが、こんなに仲良くなければ、
こんなに濃い関係じゃなければ、良かったのに。
「おーいA！俺らの声聞こえてる？」
「………あ、ごめん、なに？」
突然海人に大声で呼ばれ、慌てて視線をそっちに向ける
海人はそんな私を見てカラカラと笑うけど、ちょっとだけ気持ちを察してくれている気がした
「今部活の話してたんだけど。どこから聞いてない？」
「えと、多分最初から。」
「うわぁ、それは話す気失せた。やっぱなんでもないよ、うん。」
海人は、笑って？、と言うように私を見つめる
その瞳を見上げると、なんだかつらくなってしまった
「Aなんか、今日元気なくない？」
突然、そんな私たちのことを見ていた玄樹が声をあげる
私はなるべく目を合わせないように、どうにか返事をした
「そんなことないよ」
「ねえ嘘。俺わかるよ。何かあったの？」
「何にもない」
ぶっきらぼうになってしまった言葉を、すぐに後悔する
だけど玄樹は、本当に心配そうに私の肩に手を置いて、顔をのぞきこんだ
「A？ねえどうしたの、」
「玄さん」
その時、海人の声が鋭く、空気を裂く
止まる時間、玄樹の瞳
「………やめて、あげなよ。」
海人の言葉
玄樹が一瞬、海人をにらんだように見えた
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詩愛(プロフ) - 0129さん» あけましておめでとうございます！いつもありがとうございます！まだまだたくさん書きますので今年もどうぞよろしくお願い致します^^ (2021年1月12日 19時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
0129 - 結構遅いけど、明けましておめでとうございます！今年も詩愛さんの作品をたくさん読むのが楽しみです！！ 続き、楽しみにしてます！ (2021年1月12日 2時) (レス) id: a2fc4a9d11 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - (名前)ruuuukuさん» ありがとうございます！ぜひ最後までよろしくお願いいたします^^ (2021年1月7日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ruuuuku(プロフ) - これからどうなるかドキドキです！更新いつも楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 21時) (レス) id: d18f02a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年1月3日 15時
