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「ふたりともおつかれ。」
「うん、玄樹もおつかれさま」
海人と昇降口に来ると、玄樹が笑顔で迎えてくれる
その笑顔を見てほっとして、思わず海人のことをちらりと見上げてしまった
「………さ、帰ろうぜ〜。」
私の視線に気が付いたのか、海人はわざと明るい声を出して、歩き出す
そのあとを追いかける私と玄樹
「わ、見てよ玄さん！A！夕焼けが俺の顔並にエキゾチック」
にこにこと私たちを振り返った海人は、校舎の奥の奥に見える綺麗な夕焼けを指差した
「あれ、ほんとだ。綺麗じゃん！」
「でしょ！やっぱ玄さんもそう思うよね！」
「うん、だけどエキゾチックかな？」
「え、俺使い方間違ってる？」
まるで小さかった頃のように。
笑顔の玄樹と話す海人も、口角を緩めてはいるけれど、
なんだか、無理して笑っているみたいで。
海人、好きな人いるって言ってたな。
大丈夫かな。悩んでるなら相談してくれてもいいのに。
相談できないなら、もしかして好きな人って……
「A歩くの遅すぎじゃん？おいてこ」
ぼーっと歩いていた私を、少し先から呼ぶ海人
後輩のくせに、ずっと生意気なんだから。
「はいはい今行くから！」
まさか、海人の好きな人が、
私なわけ、ないよね。
「今日このあと集まる？」
家の前、玄樹が私と海人に聞く
だけどいつもなら乗り気なはずの海人が、
「俺今夜、ちと忙しいからパス！また明日ね〜」
そう言ってあっという間に、帰ってしまった
手を振って彼を見送った後、残るのは玄樹と私
「………部活の時聞いたんだけど、海人、なんか悩んでるんだって。」
好きな人のことで。続けそうになったその言葉を、なんとなく飲み込む
玄樹は心配そうに眉をひそめた
「やっぱりそうなんだ。さっきもちょっと、俺には無理してるように見えた」
「だよね？そう思ったよ私も」
「相談してくれても、いいのにね。海人」
「そ、だね」
”関わんない方がいい″
なぜか、海人のその言葉を、思い出した
玄樹は、まだ心配そうな顔をしていて
私が、その不安を拭い去ってあげたくなる
「玄樹、きっと海人は大丈夫だよ。」
何の根拠もない、無責任な言葉
どきどきしながらその肩にぽんと触れると、そっと微笑む君
この時私たちは、気がつかなかった
自分の部屋から海人が、じっとこっちを見ていたことに。
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詩愛(プロフ) - 0129さん» あけましておめでとうございます！いつもありがとうございます！まだまだたくさん書きますので今年もどうぞよろしくお願い致します^^ (2021年1月12日 19時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
0129 - 結構遅いけど、明けましておめでとうございます！今年も詩愛さんの作品をたくさん読むのが楽しみです！！ 続き、楽しみにしてます！ (2021年1月12日 2時) (レス) id: a2fc4a9d11 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - (名前)ruuuukuさん» ありがとうございます！ぜひ最後までよろしくお願いいたします^^ (2021年1月7日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ruuuuku(プロフ) - これからどうなるかドキドキです！更新いつも楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 21時) (レス) id: d18f02a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年1月3日 15時
