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その日の夜は、なかなか眠りにつけなくて。
翌朝、またしても目覚めは良くなかった
「んー…」
布団の上、眩しい日差しに目を細める
今、何時だろう。
そろそろ起きなきゃいけないような気もするけど、いろいろと考えすぎて、頭が重い
今日、どんな顔をして玄樹に会えばいいのかな。
眠気と気怠さに顔をしかめて、一度寝返りを打つと、
「A？まだ寝てるの」
そんな声が聞こえて、控えめに玄樹が部屋に入ってきた
「………」
「起きないと。もう学校の時間だよ」
少しずつ近付いてきて、その手がそっと、私に触れる
心臓が、うるさく動き出す
「………玄樹、」
「うん、俺だよ。起きれる？」
薄目を開けて見た君は、今日も本当に魅力的で
もっと。もっと近付きたい。そう思ってしまう
「………起きる」
「ん、じゃあ下で待ってる」
だけど、そんな私の気持ちも知らずに、すぐに部屋を出て行ってしまう君
ぱたんと閉まったドアを見ると、胸が締め付けられる
時間を確認してから、ゆっくりと布団から抜け出した
「おお、Aだ。」
「おはよう、海人」
リビングに入ると、そこで待っていた海人がひらりと私に手を振る
その笑顔は明るいけれど少し、拗ねているように見えた
「俺もAのこと起こしにいこうとしたのにさぁ」
そう言って、少しだけ玄樹の様子をうかがう海人
ケータイを見ていた玄樹が、一瞬目線を上げた
「なんか、誰かさんがだめって言うんだよね。ずっと」
「………」
黙ったままの玄樹。何も言えない私。
玄樹と海人は、最近たまに、こういう居心地の悪い空気を作り出すことがある
その度に私は、何も知らずに3人で笑っていたあの頃に戻りたい。そう思ってしまって。
だけどもう誤魔化せない気持ちが、自分の中にあるのも事実で。
「あら？Aたちまだ居たの？遅刻するわよ」
灰色の沈黙を、今リビングに入ってきた私のお母さんが破る
私はカバンを、背負い直した
「………行こう、玄樹、海人」
「………うん、わかった。」
「Aママいってきま〜す。」
「は〜い、みんないってらっしゃい」
3人で一緒に出た外の世界は、私たちの感情とは裏腹に、眩しく光に満ちている
「………じゃ、今日も1日頑張りますか〜。」
海人の小さな一言に、
なぜかどうしようもなく、切なくなった。
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詩愛(プロフ) - 0129さん» あけましておめでとうございます！いつもありがとうございます！まだまだたくさん書きますので今年もどうぞよろしくお願い致します^^ (2021年1月12日 19時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
0129 - 結構遅いけど、明けましておめでとうございます！今年も詩愛さんの作品をたくさん読むのが楽しみです！！ 続き、楽しみにしてます！ (2021年1月12日 2時) (レス) id: a2fc4a9d11 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - (名前)ruuuukuさん» ありがとうございます！ぜひ最後までよろしくお願いいたします^^ (2021年1月7日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ruuuuku(プロフ) - これからどうなるかドキドキです！更新いつも楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 21時) (レス) id: d18f02a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年1月3日 15時
