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私たちの間に流れる、沈黙
何か、話をしなくちゃ。
「………玄樹、モテるね、」
慌てて口にしたのは、私自身が1番認めたくなかったこと。
君はきゅっと唇を結んでから、首を傾げた
「そうかな。」
「手紙も、結構もらってるんじゃない？」
「まあ、たまにね。」
自分から聞いておいて、馬鹿だな、私。
ちょっとだけ、心の奥がずきりと痛んだ
「………誰とも、付き合わないの？」
沈黙をうめるための質問で、どんどん自分が苦しくなる
自分の頭の悪さに泣きそうになりながら、何でもないフリをして、君の答えを待った
玄樹の、伏せられた視線
「う〜ん、誰とも、っていうか。」
君が、言葉を濁す
そういえば私たち、こういう話をしたことはなかったね。
「………付き合わないっていうよりかは、まだ、なんだよね。」
「………まだ、って？」
小さく呟かれた君の言葉は、私には少しばかり難しい
玄樹はちょっとだけ私を見てから、またすぐに視線をそらした
「………まだ、そういうタイミングじゃないから。」
玄樹の、静かだけど強い口調。わかるようで、全然わからない。
「………そっか、なんか複雑だね。」
なんていう、当たり障りのない返事をすると、
「Aは？」
今度は鋭い視線で、君が私をまっすぐに刺す
戸惑ってつい、心の奥が揺れた
「………私？」
「そう。誰かと付き合いたいとか、思うの？」
なんで、そんなこと聞くの。
せっかく今日まで、必死に誤魔化してきたのに。
鍵をかけたはずの秘密の箱も、君に見つめられれば簡単に開いてしまう
玄樹、ごめん
私、君のことが好き。
物心ついた時からずっと一緒にいた君が、
誰よりも、好きなの。
「………変なこと聞いたね俺。ごめん、忘れて？」
黙り込んだ私を見て、玄樹が悲しそうに、微笑む
「もう帰った方が良くない？明日も学校だし」
「………うん、そうだね、」
そんなこと言われたら、ここから出ていくしかない。
ドアノブに手をかけた私に、
「A、今朝のことだけど、」
君はそっと、朝の出来事を思い出させる
「急にあんなことして、困らせて、ごめん。」
小さな声
謝るくらいなら、期待させないでほしかった。
どういう衝動で、私に近付いたの。
「………おやすみ、玄樹」
「うん、おやすみ。」
合わない視線
夜が、終わる。
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詩愛(プロフ) - 0129さん» あけましておめでとうございます！いつもありがとうございます！まだまだたくさん書きますので今年もどうぞよろしくお願い致します^^ (2021年1月12日 19時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
0129 - 結構遅いけど、明けましておめでとうございます！今年も詩愛さんの作品をたくさん読むのが楽しみです！！ 続き、楽しみにしてます！ (2021年1月12日 2時) (レス) id: a2fc4a9d11 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - (名前)ruuuukuさん» ありがとうございます！ぜひ最後までよろしくお願いいたします^^ (2021年1月7日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ruuuuku(プロフ) - これからどうなるかドキドキです！更新いつも楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 21時) (レス) id: d18f02a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年1月3日 15時
