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どきどきしたまま、玄樹と別れて家に入る
なるべく多くのことを考えないようにしながら、玄樹の家に行く準備を始めた
手紙を渡す、という目的なのが悲しいけれど、
なんだか久しぶりに、玄樹の部屋まで行く気がして。
どこか、胸が高鳴るのがわかる
この手紙を受け取った玄樹は、どんな反応をするのだろうか。
なんて。こんなこと、考えてもしょうがない。
玄樹に、ご飯食べてから行くね、と連絡を入れて、私はリビングへと向かった
ご飯を済ませ、ついでだから、とお風呂も済ませてから、家を出る
私の家の裏、海人の部屋の灯りが消えているのを確認してから、玄樹の家のドアを開けた
昔から、ずっとそう。私たちはインターホンなしで家を行き来する仲
だけどなんだか、今はその出来上がってしまった強いこの関係が、つらかった
幼馴染なんかじゃなければ、何かまた違ったかもしれないのに。
「玄樹、来たよ」
玄樹の部屋の前、ドアを開ける前に声をかける
すると、すぐに内側から開いたドア
「待ってた。入って」
「うん、」
私から勝手に会いに行くって言ったのに、待ってた。そう言われて、
ああ、ずるいな。って少し苦しくなった
「………なんか、玄樹の部屋、久しぶりかも。」
「ね、そうだね。俺もそう思ってた」
「だよね、」
朝、突然玄樹が近寄ってきたことと、今から私が玄樹に渡そうとしているもの。
そのふたつが、君と目を合わせることを拒む。
「もうお風呂、入ったの？」
「うん、入ってから来た。あとは寝るだけ」
「そっか。」
玄樹の質問に答えた直後に、今の自分の発言が、まるで玄樹の部屋で寝にきたみたいだ、そう気がついて、
「………あ、あのね、玄樹、」
急いでその言葉の余韻を消すかのように、君のことを呼んだ
ん？と、首を傾げて私の言葉を優しい顔で待つ君
ここまで来てしまったら、渡すしかない。
「………これ、私のクラスの女の子から。玄樹に、」
「俺に？」
ポケットから引っ張り出した手紙の端っこが、私の心みたいに折れてしまっていたけれど、
それをなんとか、君に向かって差し出す
それを受け取った玄樹は、ちらりと私の様子をうかがってから、
「ありがとう。」
そう言って、自分のポケットにそれを仕舞い込んだ
君がゆっくりと、また、視線を上げる
私たちの目が一瞬、ぱちりと合った。
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詩愛(プロフ) - 0129さん» あけましておめでとうございます！いつもありがとうございます！まだまだたくさん書きますので今年もどうぞよろしくお願い致します^^ (2021年1月12日 19時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
0129 - 結構遅いけど、明けましておめでとうございます！今年も詩愛さんの作品をたくさん読むのが楽しみです！！ 続き、楽しみにしてます！ (2021年1月12日 2時) (レス) id: a2fc4a9d11 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - (名前)ruuuukuさん» ありがとうございます！ぜひ最後までよろしくお願いいたします^^ (2021年1月7日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ruuuuku(プロフ) - これからどうなるかドキドキです！更新いつも楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 21時) (レス) id: d18f02a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年1月3日 15時
