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海人が私たちの高校に入ってきて、またしても部活動の体験入部の期間がやってくる
放課後、教室を出て音楽室に向かう途中の廊下
突然後ろから、トントンと肩を叩かれた
「A！」
なんとなく予想がついたけど、その明るい声の主を振り返る
そこにはやっぱり、私と玄樹の弟分が、にこにこと立っていた
「あ、やっぱり海人だ」
「いや、もうちょっとびっくりせんかい！」
「だってわかってたもん」
「え、つまんな。」
そう言いながらも、顔は満面の笑み
この後の展開も、私にはわかってるけどね。
「吹奏楽部、来るの？」
「そう〜。だから音楽室の場所教えてください、せーんぱい。」
「急に後輩ぶらないの」
からから笑う海人と一緒に、私は音楽室へと向かった
「Aちゃん、その子は？」
「あ、新入生の体験の子です」
音楽室に入った途端、すぐに先輩に声をかけられて海人を紹介する
海人は、雑かよ！ってまた笑い出した
「パートはサックスでしょ？この人がサックスの先輩だから」
「あ、こんちは、はじめまして。いつもAがお世話になってます〜。」
サックスの先輩に会わせると、すぐに変なことを言い出す海人
彼は呆れる私の横で、ずいぶんと楽しそう
ふわふわと笑っている海人のその笑顔を見て、女子部員たちがあちこちで目をハートにしていた
海人、中学の時もそうだったけど、
人気出そうだな。
相変わらず親みたいな気持ちで眺める、彼の成長していく姿
海人はその場にいる部員に順番に回って、Aがお世話になってます〜と、しきりに繰り返していた
そろそろ体験させないと。
変なお姉さん心で、部長に挨拶をしていた海人に駆け寄る
「海人、ほら先輩待ってるよ。早く行っておいで」
「まだ挨拶終わってない〜」
「もう、時間なくなっちゃうよ？」
その手を引いて先輩のところに戻そうとすると、ぎゅっと私の手を握り返してくる海人
「なに、海人、」
「ねえA、まさかまだ玄さんのこと見ながら練習してる？」
振り返ると、海人が私をまっすぐに見つめている
心臓が、ぎくりと弾んだ
「………なんで、」
「この学校も、音楽室からグラウンド見えてるから。そうなのかな？って聞いただけなんだけど。」
なに動揺してんの？とでも言いたげな海人
繋がれた手が、熱い。
私たちの関係が、ぐらつき始めた。
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詩愛(プロフ) - 0129さん» あけましておめでとうございます！いつもありがとうございます！まだまだたくさん書きますので今年もどうぞよろしくお願い致します^^ (2021年1月12日 19時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
0129 - 結構遅いけど、明けましておめでとうございます！今年も詩愛さんの作品をたくさん読むのが楽しみです！！ 続き、楽しみにしてます！ (2021年1月12日 2時) (レス) id: a2fc4a9d11 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - (名前)ruuuukuさん» ありがとうございます！ぜひ最後までよろしくお願いいたします^^ (2021年1月7日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ruuuuku(プロフ) - これからどうなるかドキドキです！更新いつも楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 21時) (レス) id: d18f02a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年1月3日 15時
