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「海人おはよう」
「おはよ〜！」
新学期、私と玄樹と海人は、やっぱり一緒に高校に通うことになった
朝、私の家の前で待っていてくれたふたり
「玄樹も、おはよう」
「おはようA」
その真ん中に入って、駅を目指して歩き出す
ふと見上げた右隣の玄樹の横顔に少しばかり違和感を感じて、思わずじっと、見つめてしまった
「いやA玄さんのこと見過ぎじゃん？」
左隣の海人が、ため息混じりに呟く
え？と私を見下ろした玄樹と、思いっきり目が合ってしまった
「あれ、ほんとだ。どうしたの？A」
「いや、なんか…玄樹」
「うん？」
「背、伸びたよね。」
私の言葉に玄樹は少し目を見開いて、そのあとすぐに、軽快な笑い声をあげる
「背くらい伸びるよ。俺だって、いつまでも可愛いわけじゃないからね」
「………そう、だよね！ごめんごめん」
慌てて君を見上げるのをやめて、今の言葉を何回も頭の中で繰り返した
“いつまでも可愛いわけじゃない“
そんなことわかっているつもりだったけど、本当は全然わかっていなかったのかもしれない。
私よりも小さくて、私に守られていたあの可愛い玄樹も、私と同じでもう高校2年生
もう一度こっそりと玄樹を見上げてみる
今日はなぜか、いつもよりも玄樹がかっこよく見えてしまった。
「………ねえA」
その時海人が、私の名前を呼ぶ
ん？と慌てて振り向いた左側、海人も私を、見下ろしていた
「気がついた？」
「………何が？」
「俺も背、だいぶ伸びてんだよね。」
そう言って私を見下ろした海人の目は、少しばかり、揺れている
知ってるよ、海人のことはずっと見てるから。
「そう、海人は中学あたりからずっと背高いよね。私のこともすぐに抜かしてたし」
「………そだね。」
私の言葉に、海人が少し唇を噛む
その表情は、何かを我慢しているように歪んでいて。
海人、どうしたの？そうやって聞こうとした時、
「あ、わ、」
私は道端の小さな段差につまづいて、転びそうになる
ふらりと揺れた私の体、その腕を慌てて掴んでくれたのは、
「もう、気をつけて。」
「ありがとう、玄樹、」
玄樹の方だった。
がっしりと私の腕をひいたその力強さに、またしても玄樹の新しい一面を見る
「転ばないでよ？」
「うん、ごめんね」
君と視線を合わせられない私を、
海人が、じっと見ていた。
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詩愛(プロフ) - 0129さん» あけましておめでとうございます！いつもありがとうございます！まだまだたくさん書きますので今年もどうぞよろしくお願い致します^^ (2021年1月12日 19時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
0129 - 結構遅いけど、明けましておめでとうございます！今年も詩愛さんの作品をたくさん読むのが楽しみです！！ 続き、楽しみにしてます！ (2021年1月12日 2時) (レス) id: a2fc4a9d11 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - (名前)ruuuukuさん» ありがとうございます！ぜひ最後までよろしくお願いいたします^^ (2021年1月7日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ruuuuku(プロフ) - これからどうなるかドキドキです！更新いつも楽しみにしてます！！ (2021年1月6日 21時) (レス) id: d18f02a9e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年1月3日 15時
