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私の部屋の海人の作品は、どんどん増えていく。
毎回少しずつ上手になっていく工作物を見て私は、
海人、成長してるんだな。なんて、親みたいな気持ちになっていた
ある朝、また私の部屋に私を起こしにきた玄樹は、
棚の上に溢れかえっている海人の作品を見て、ちょっとだけ笑った
「これ、もうもらっても置けないんじゃない？」
「う〜ん、いっぱいになってきたけど、美術館だからいいの」
「それもそうだね」
「それに、海人が作ったの見ると楽しいし！」
玄樹が柔らかい表情で頷いたのを見て、
私は学校に行く準備を始めた
「玄樹くん〜！Aちゃん！帰ろう！」
放課後、昇降口で私たちに駆け寄ってくる海人
その手には、今日描いた絵がくるくるとまるまって握られていた
「海人おまたせ！帰ろっか」
「今日も図工あったの？」
「あった！今日はね、学校の好きなところ描いたんだ」
そう言って得意気に絵を広げる海人
今回の絵もきちんと特徴を捉えていて、すぐに学校のどこだかわかる
「ほんとに上手！海人すごいね？」
「ありがとうAちゃん！玄樹くんも、すごいと思う？」
「うん、すごいね海人！」
わ〜い！と大きな瞳を細めて笑う、可愛い私たちの弟
「はい、これあげる！ちゃんとお部屋に飾ってね？」
海人はその絵を私に元気よく差し出す
玄樹は、そんな海人の頭を撫でながら笑った
「Aはちゃんと全部部屋に飾ってるよ、海人」
「え、そうなの？ほんと？」
「ほんと。部屋にいっぱいある」
玄樹の言葉に、海人は嬉しそう
だけどそのあと、すぐにきょとんとした顔になった
「なんで玄樹くんは、そのこと知ってるの？」
「そのこと、って？」
「Aちゃんのお部屋のこと。なんで知ってるの？」
顔を見合わせる私と玄樹
そういえば、海人はまだ私の部屋に来たことがなかった。
「ねえねえ、なんで？」
海人は興味津々に私たちを見上げる
たしかに、どうして玄樹しか私の部屋に来たことがないんだろう
答えに困っていると、玄樹がそっと口を開く
「だって俺とAは、幼なじみだから。」
その言葉が、なぜか私の心にずしりと重くのしかかった
首を傾げる海人と、いつも通りの玄樹
幼馴染。
この時から、
私はその言葉を、変に意識するようになってしまった。
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詩愛(プロフ) - みあさん» ありがとうございます！引き続きよろしくお願いいたします（ ; ; ） (2020年12月30日 23時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます！詩愛さんのお話大好きです！ (2020年12月29日 15時) (レス) id: c7a9af2edd (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - いわちラブさん» ありがとうございます！ぜひ続きも楽しみにしていてくださいね^^ (2020年12月7日 0時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
いわちラブ(プロフ) - 三角関係いよいよ始まりそうな予感でドキドキします！BL以外でこんなドキドキするの久しぶりです笑 (2020年12月4日 8時) (レス) id: 4b72fc3740 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 0129さん» 可愛く描けてますか？嬉しいですありがとうございます！引き続きよろしくお願い致します^^ (2020年11月26日 0時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年11月18日 15時
