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その日から、私と玄樹は海人のお世話をするようになる
海人は最初こそおどおどしていたけれど、
日が経つにつれて私たちに慣れていっているように見えた
「Aちゃん〜〜！玄樹くん〜〜！」
「海人、今行く〜！」
毎朝私たちの家の目の前で、黒いランドセルを揺らしながら嬉しそうに笑っている海人
私たちの1日は、3人での登校から始まる。
放課後はお互いの家を行き来して、
私たちは本当の兄弟のように、同じ時間を過ごした
私は玄樹のことを、この頃まで弟みたいだと思っていたけれど、
海人を前にすると、玄樹は急にお兄さんっぽくなる。
そんな玄樹の様子を、私はまた可愛いと思ってしまったり。
「ねえねえ玄樹くんきいて！俺今日体育のかけっこ1番だった！」
「すごいじゃん海人、足速いんだね？」
「うん！褒められたくてがんばった！」
3人で並んで、家までの帰り道
大好きな玄樹をきゅるんと見つめる海人は、
最初の出会いからは想像もできないくらい、玄樹に懐いてきた
「海人、あとでうち来る？海人の好きなお菓子あるよ」
「ほんと？Aちゃんのお家行っていいの？」
「うん！玄樹とおいで！」
「やった〜！玄樹くんあとでAちゃんち行こ！」
「ふふ、行こっか？」
海人は私たちの顔を交互に見て、嬉しそうに駆け出す
「玄樹くん、Aちゃん！はやくはやく！」
まだ私たちよりもずいぶんと小さかった海人は、
本当に無邪気で、可愛い男の子で。
「じゃあすぐ行くからね！ばいばい！」
あっという間に自分の家に駆け込んでいく海人を、玄樹とふたりで、笑いながら見守る
「海人、かわいいよね」
ドタバタと海人が階段を上がる音を聞きながら、玄樹はそう呟いた
「ふふ、海人もかわいいけど、玄樹もかわいいよ？」
「え〜？」
「玄樹も、かわいいの」
そうかな、と君が私を見上げる
まだ私より背が小さくて、必然的に上目遣いになる玄樹
ほらね、やっぱりかわいいよ。
私の、大切な人。
「でも、」
「Aも、かわいいよ。」
突然、何の前触れもなく、玄樹がそう呟く
はじめてだった、君のそんな言葉。
今まで感じたことのない速さで、心臓がどきどきと弾みだす
そっと見下ろしてみても、玄樹は平然としていて、
今のにきっと、深い意味はなかったんだ。と、
私はそんな風に、決めつけていた。
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詩愛(プロフ) - みあさん» ありがとうございます！引き続きよろしくお願いいたします（ ; ; ） (2020年12月30日 23時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます！詩愛さんのお話大好きです！ (2020年12月29日 15時) (レス) id: c7a9af2edd (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - いわちラブさん» ありがとうございます！ぜひ続きも楽しみにしていてくださいね^^ (2020年12月7日 0時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
いわちラブ(プロフ) - 三角関係いよいよ始まりそうな予感でドキドキします！BL以外でこんなドキドキするの久しぶりです笑 (2020年12月4日 8時) (レス) id: 4b72fc3740 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 0129さん» 可愛く描けてますか？嬉しいですありがとうございます！引き続きよろしくお願い致します^^ (2020年11月26日 0時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年11月18日 15時
