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それは、私たちが小学2年生になる直前のこと。
その日も私たちは、ふたりで近所の公園で遊んでいた
「そろそろ帰る？」
「うん、俺おなかすいた」
「じゃあ、おしまい！」
太陽が沈みかけた夕方、たしかにお腹が空いてきたな。そんなことを思いながら、並んで自転車に乗る
「A、そんなに速くこいだら危ないよ」
「玄樹〜！家まで競走！」
「あ、待って！負けたくない！」
ふたりでキラキラと笑いながら、駆け抜けた団地
玄樹の髪が風に吹かれてさらりと揺れた
「………あれ？なんだろう」
「どうしたの？玄樹」
私の少し先を自転車で走っていた玄樹が、家の手前で止まる
急いで玄樹の横に並んでその視線をたどると、
私たちの家の向かいに、引越しのトラックが駐車されていた
「誰か引越してきたのかな。」
「玄樹、見にいこうよ」
私たちは自転車を降りて、向かいの家の正面に近付いてみる
すると、ちょうどその玄関から女の人が出てきた
「あ、こんにちは！」
「………あら、こんにちは？」
その人が私たちに気が付く前に、先にこちらから声をかけてみる
女の人は、そのまま私たちの方にやってきた
「はじめまして、むかいの家に住んでるAです」
「あ、俺はそのとなりに住んでる玄樹です」
「ああそうだったの、はじめまして！今日からここに引越してきたの。よろしくね？」
自己紹介をすれば、嬉しそうに笑うその人
そのまま近所のことをしばらく話していると、
「そう、実はね、うちにもAちゃんたちと同じくらいの歳の息子がいるの」
ちょっと待ってね、そう言ってその人は一度家の中へと戻っていった
どきどきしながら玄樹と顔を見合わせて待つ
戻ってきたその人の横には、小さな男の子がぴとりとくっついていた
「ほら、ご近所さんだよ。挨拶して？」
「………海人。」
名前を名乗ったあと、その子はすぐに恥ずかしそうにお母さんの後ろに隠れてしまった
海人くん、か。
「はじめまして、海人くん！私はAで、こっちは玄樹。これからたくさんあそぼうね！」
「………うん。」
緊張気味の玄樹に代わって私が挨拶をすると、
海人の大きな目が、くるりと少し嬉しそうに動く
これが、私たちと海人の出会い
海人は私たちのひとつ下の学年で、
小学1年生になるところだった。
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詩愛(プロフ) - みあさん» ありがとうございます！引き続きよろしくお願いいたします（ ; ; ） (2020年12月30日 23時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます！詩愛さんのお話大好きです！ (2020年12月29日 15時) (レス) id: c7a9af2edd (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - いわちラブさん» ありがとうございます！ぜひ続きも楽しみにしていてくださいね^^ (2020年12月7日 0時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
いわちラブ(プロフ) - 三角関係いよいよ始まりそうな予感でドキドキします！BL以外でこんなドキドキするの久しぶりです笑 (2020年12月4日 8時) (レス) id: 4b72fc3740 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 0129さん» 可愛く描けてますか？嬉しいですありがとうございます！引き続きよろしくお願い致します^^ (2020年11月26日 0時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年11月18日 15時
