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私たちは、何をするのも一緒だったように思う。
「A、あとで算数教えてほしい」
「いいよ！じゃあ学校の後はお勉強ね」
給食の後の休み時間、となりのクラスまでわざわざやってきた玄樹
授業でうまく答えられなかったのかな、その表情は、ちょっとだけ悔しそうだった
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小学校1年生のあの頃は、私の方が少しだけ勉強が得意だった
放課後、玄樹の部屋に行ってふたりで教科書を開く
「どこがわかんない？」
「ここ。と、あとここ」
「あ、そっか。これはね……」
私たちは、まだまだ小さかった頭をくっつけ合いながら、一緒に勉強を進めた
たまに玄樹が動いて、玄樹のお家の柔軟剤の匂いが鼻をかすめる
それがなんだか嬉しくて、くすくす笑っていると、
もう、ちゃんとやってよ〜、と、真面目な玄樹に怒られた
「ちょっと休憩しよ！玄樹の頭が疲れちゃう」
「うん、しよっか。俺ジュースとってくる」
「私もいく！」
ふたりでバタバタと廊下に飛び出して、リビングに駆け込む
玄樹があっという間に出してくれたオレンジジュースを、ふたりでごくごく飲み干した
「玄樹、算数わかった？」
「うん！なんとなくわかったよ」
「やった！」
玄樹がにこにこと笑って、その笑顔が本当に可愛くて。
ずっと、こうやって近くでこの笑顔を見ていたいな。なんて、
この頃の私、少しませてたかな？
「玄樹は、ほんとにかわいいね」
「………え？」
突然そんなことを言った私に、玄樹はかなり驚いたみたいだった
そのびっくりした顔もまた、どうしても可愛く見えてしまって。
「うん、やっぱりかわいい！」
「ねえ何それ！かわいいって！」
少し怒ったように頬を膨らませても、何もかも、すべてが愛おしい。
玄樹は、弟みたいだ。
弟みたいに、守ってあげたくなる。そんな大切な存在。
「ねえ玄樹、漢字の勉強もしよっか」
「漢字？」
「そう！昨日習ったの、もう一回やろ？」
「いいよ」
算数の勉強は終わったけど、まだ帰りたくなくて
もう少し、もう少しだけでも、その笑顔を見ていたくて
玄樹の後について、部屋へと駆け戻った
「玄樹！この漢字、な〜んだ！」
「あ、これ俺わかるよ！」
玄樹の部屋いっぱいに、私たちの笑い声が響く
そんなある日、私たちの近所に
新しく、男の子が引越してきた。
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詩愛(プロフ) - みあさん» ありがとうございます！引き続きよろしくお願いいたします（ ; ; ） (2020年12月30日 23時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます！詩愛さんのお話大好きです！ (2020年12月29日 15時) (レス) id: c7a9af2edd (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - いわちラブさん» ありがとうございます！ぜひ続きも楽しみにしていてくださいね^^ (2020年12月7日 0時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
いわちラブ(プロフ) - 三角関係いよいよ始まりそうな予感でドキドキします！BL以外でこんなドキドキするの久しぶりです笑 (2020年12月4日 8時) (レス) id: 4b72fc3740 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 0129さん» 可愛く描けてますか？嬉しいですありがとうございます！引き続きよろしくお願い致します^^ (2020年11月26日 0時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年11月18日 15時
