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小さな約束をした夏が過ぎ、季節はどんどんと巡って、
冬が、来た。
ついに海人の高校受験も間近になり、私と玄樹はふたりで交互に、海人の家に勉強を教えに行くようになる
その日の夜も私は、海人の部屋にいた
「……無理わかんない。」
「海人、これもさっきと一緒だよ？この公式を使うの」
「え〜………あ、あ、そっか！わかった！」
急にひらめいてテンションが上がるのは、昔から。
変わらないな、海人は。いつまでも可愛い。
「そうそう！そうやるの！わかったじゃん海人」
「あ〜すっきり。ありがとA」
にこにこと大きく伸びをする海人
昔に比べて筋肉のついてきたその腕を見て、急になんだか恥ずかしくなった
「……そ、そういえば海人は、高校どこ受けるの？」
「えー、俺？Aたちと同じとこ、って。玄さんから聴いてない？」
「えっ？聞いてない！」
「ふーん、じゃあ今言った。」
「知らなかった……」
海人、また私たちの後輩になるんだ……
驚いたままの私を見て、海人はケラケラと笑う
この子はいつも、私たちをびっくりさせにくるんだから。
でも、また3人で学校に通えるかもしれない。
私もしっかり海人の受験をサポートしてあげなきゃいけないな、と強く思った。
「じゃあ海人、私帰るね」
「えー、もう帰んの？夕飯食べてけば？」
勉強が終わって荷物をまとめていると、海人がすすっと近寄ってくる
いつのまにこんなに大きくなったのか、海人が上から私を見下ろした
「また今度ね」
「なんで！食べてっちゃいなよ〜。」
「私もやることあるから！じゃあおやすみ」
やることあるって、いうか。
待ってる人が、いるから。
海人の家を出て自分の家に戻る
自分の部屋にまっすぐに向かってドアを開けると、
「おかえり、A。」
「ただいま。今日も来てると思ったんだよね」
「よくわかってるじゃん、俺のこと。」
玄樹が、床に座って待っていた。
玄樹は私が海人に勉強を教えに行ったあと帰ってくると、必ず私の部屋にいた
玄樹の横にすとんと腰を下ろすと、肩がぶつかる
「ねえ玄樹、海人の第一志望校うちだって知ってたの？」
「……あ、うん、知ってた。」
「もう、教えてくれれば良かったのに〜」
「そうだよね、ごめん」
その声が、寂しそう
海人と3人で通えるのに、嬉しくないのかな。
玄樹の顔が、見えなかった。
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詩愛(プロフ) - みあさん» ありがとうございます！引き続きよろしくお願いいたします（ ; ; ） (2020年12月30日 23時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます！詩愛さんのお話大好きです！ (2020年12月29日 15時) (レス) id: c7a9af2edd (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - いわちラブさん» ありがとうございます！ぜひ続きも楽しみにしていてくださいね^^ (2020年12月7日 0時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
いわちラブ(プロフ) - 三角関係いよいよ始まりそうな予感でドキドキします！BL以外でこんなドキドキするの久しぶりです笑 (2020年12月4日 8時) (レス) id: 4b72fc3740 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 0129さん» 可愛く描けてますか？嬉しいですありがとうございます！引き続きよろしくお願い致します^^ (2020年11月26日 0時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年11月18日 15時
