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玄樹がからかわれた時には、必ず私が駆けつける
いつしかそれが、私たちの新しい日常になっていた。
今日もまた。
「玄樹、大丈夫？」
しょんぼりしている玄樹と、ふたりきりの帰り道
玄樹のランドセルは、なんだか重そうだった
「うん、A、いつもごめんね。」
「いいよ、気にしないで」
私はそう言ってその小さな肩に触れてみるけど、
なんだか心がざわざわしてしまって、すぐに手を引っ込める
「………Aって、強いよね」
「え、そう？ただ体がちょっと大きいだけだよ、きっと」
「ううん、俺のこといつも守ってくれるし」
はぁ、と小さなため息をついた玄樹
やっぱり守り抜かなきゃ。と、変なお姉さん心に、また火がついた
私たちの家の前まで帰ってきて、それでもまだ落ち込んでいる玄樹
そんな玄樹に私は、明るく提案をした
「ねえ玄樹。今日夜ご飯、うちで食べよう」
「え、でもこの前行ったばっかりだよ」
なんだか申し訳なさそうに眉をひそめられたけど、それでも私は諦めない
「いいの！食べようってば」
「……え、うん、じゃあ、カバン置いたら…」
「うん、待ってるね」
私といることで、少しでも玄樹が、笑顔になってくれたなら。
そんな期待を込めて誘った夜ご飯
その背中がとなりの家に入っていくのを、じっと見守った。
・
「Aのお母さんのご飯っていっつもおいしい」
「私のお母さんだからね！」
私の両親と、玄樹と囲んだその日の食卓
ご飯を食べながら、少しずつ元気が戻ってきた君を見て、私も嬉しくなる
だけど寝る時間が近付くにつれ、今度は私が、寂しくなってきた
なんだか今日は、玄樹ともう少し一緒に居たい。
ご飯の後、一緒にテレビを見ながら、必死に言葉を探していた
「……ねえ、A」
「ん？」
「俺、眠くなっちゃった。」
ぐるぐる考えていた私の耳に、突然飛び込んできた眠そうな声
小さい時からずっとそう。このタイミングで玄樹がこのセリフを言うのは、
「………じゃあ、今日一緒に寝る？」
「うん。Aと寝る」
君が、私の家に泊まりたい。という合図。
「A。いつもありがとう」
「ううん、私こそありがとう」
「おやすみ。」
「おやすみ」
同じ布団の中、その細い腕が私を抱き寄せる
暗闇の中、
心がきゅんと、うずいてしまった。
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詩愛(プロフ) - みあさん» ありがとうございます！引き続きよろしくお願いいたします（ ; ; ） (2020年12月30日 23時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます！詩愛さんのお話大好きです！ (2020年12月29日 15時) (レス) id: c7a9af2edd (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - いわちラブさん» ありがとうございます！ぜひ続きも楽しみにしていてくださいね^^ (2020年12月7日 0時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
いわちラブ(プロフ) - 三角関係いよいよ始まりそうな予感でドキドキします！BL以外でこんなドキドキするの久しぶりです笑 (2020年12月4日 8時) (レス) id: 4b72fc3740 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 0129さん» 可愛く描けてますか？嬉しいですありがとうございます！引き続きよろしくお願い致します^^ (2020年11月26日 0時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年11月18日 15時
