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きっと俺が、君にまた会うことはない。
そんな風に眩しく明るい記憶を、押し込める毎日。
優太たちが君に会いに行ったみたいに、頑張れば会えなくもない距離やのに、
俺は、やっぱり逃げてた。
あんな風に、君の気持ちを踏みにじった俺を、
きっと君は、許してくれない。
今更、何もかもが遅すぎる。
そんな言い訳をして、ほんまは会いたかったのに、
君に、会いに行かんかった。
そして俺は、
そんな素直じゃない自分が、めちゃくちゃ嫌いになった。
俺がもう少しまっすぐな男やったら、
君が好きだと口にすることができていたなら、
君は今もまだ、俺の横で笑っとったかもしれん。
そう思うと、いよいよ自分のひん曲がった性格に嫌気がさした。
君がいなくなった街、ひとりで空を見上げる
A。俺、自分を変えるよ。
もう二度と、君みたいな大切な人を失いたくない。
もう二度と、君みたいな大切な人を泣かせたくない。
俺は、もっと素直な男になる。
………なんて、
君はもういないのに、これも今更やな。
また涙が溢れそうになって、それをグッとこらえた
「おはよう優太」
「おは、え？？廉、今俺に挨拶した？」
「したよ、なんやねんその顔」
「………いや、なんでもない」
その日から、俺は少しずつ明るい性格に変わろうと努力を始める
君みたいに、気持ちをちゃんと言葉にして。
君みたいに、明るく、笑って。
記憶の奥底に眠った君の姿を、まるで追いかけるように、
俺は少しずつ、少しずつ、
君みたいに、生きようとした。
「廉、またな〜！」
「永瀬くん、バイバイ！」
「気ぃつけてな〜」
高校3年の夏休み前日、
教室を出て行くクラスメートたちに、返事をする
俺は間違いなく、変わり始めていた。
こうやって声をかけてくれるやつらもできたし、
俺自身、素直に、感情を表現できるようになったんやで。
なぁ、A
あん時の俺は、何をしてたんやろな。
やっと始まった高校最後の夏休み
ぼんやりとまた、君のことを思い出していた
気付いたら、長いこと見ていなかった君とのトークルームを開いとって、
「会いたい」
伝えたかった、だけど伝えられんかった気持ちを、
震える指で、送信していた。
……いや、今更やな。
俺は、静かにそのメッセージを取り消した。
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詩愛(プロフ) - janiizさん» はじめまして！お読み頂きありがとうございます〜！繋がりに気がついて頂けて何よりです^^ そう言って頂けてとても幸せです私はT_T 今後もどうぞよろしくお願いいたします！ (2021年5月28日 0時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
janiiz(プロフ) - はじめまして！私は最初、海人くんとの海のお話を読んでいたので、繋がっていることに気づいた時は凄く驚いきました！！どのお話も本当に面白くて、感動して最高です！詩愛さんのお話大好きです！これからも頑張ってください！ (2021年5月25日 19時) (レス) id: ee18d358d6 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - しぃたんさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！またよろしくお願いいたします^^ (2021年1月17日 10時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
しぃたん(プロフ) - もう、めっちゃ泣きながら読んでました。続き読んでみたいです。 (2021年1月16日 23時) (レス) id: 92dc000457 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - lemon09さん» ありがとうございます！笑 今日はゆっくり休んでくださいね！ (2020年12月20日 11時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年9月29日 22時
