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かき氷を食べるために、ふたりで待ち合わせたあの夏の日
初めて降り立った、Aの家の最寄り駅で、
パッと目に入ってきた君の姿に、胸が高鳴る
「A」
そうやって名前を呼べば、君はふわりと振り向いて
俺に会うために、こんなにおしゃれしてきてくれたんかな。なんて、
またどうしようもなく、嬉しくなったり。
「今日の廉くん、なんか雰囲気違う」
そう呟いて俺を見上げる君に、なんも変わらんよ、なんて急いでごまかしたけど、
そりゃもちろん、いつもと違うはずやろ。
好きな子とふたりで出かけるのに、
カッコつけない男がどこにおんねん、って。
ちょっとだけ照れて笑ってしまった俺に、
君はいつものように、最高の笑顔をくれた。
店について、かき氷が運ばれてくる
それを歓声をあげながら、ぱくぱくと食べ進めている君が、マジで可愛くて。
目が合った瞬間に、ついつい笑ってしまったんよ。
「……れ、廉くんも食べてみなよ！」
「はいはい、いただきますー」
恥ずかしそうに、慌てて俺を急かすA
あん時、俺、まだ付き合ってすらいないのに、
ほんまに、幸せやった。
かき氷を食べ終わって、ふたりで歩いて、
途中で入った本屋で、海の写真を見た
「………行こか。」
「買わないの？」
「ん。ちょっと見たかっただけやから。」
ほんまにあん時は、ちょっと見たかっただけやった。それは間違いないんやけど、
いつか、君と海に行けたらええな。なんて、
そんなちょっとした願いが生まれたのも、また事実。
家まで送る。そう言って、君の家の近くまでついていった
「今日はありがとうね、本当に楽しかった！」
そう言って笑ってみせるAの目が、少し寂しそうで、
やっぱり俺と同じ気持ちなんや、って、嬉しくなる
そんな大切な君に、
俺はあの時、ちゃんと想いを伝えてあげるべきやったよな。
後でそんな後悔をするとも知らず、まだまだガキだった俺は、
「……私は廉くんのこと、好き、だよ。」
「………俺も、同じ気持ち。」
そんな風に、遠回しに言うことしか、できんかった。
「俺たち、付き合お」
「……うん、よろしくお願いします。」
素直じゃない俺、幸せそうな君
なぁ、昔の俺。
なんであん時、言葉にできなかったん？
君が誰よりも、
大好きだ、って。
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詩愛(プロフ) - janiizさん» はじめまして！お読み頂きありがとうございます〜！繋がりに気がついて頂けて何よりです^^ そう言って頂けてとても幸せです私はT_T 今後もどうぞよろしくお願いいたします！ (2021年5月28日 0時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
janiiz(プロフ) - はじめまして！私は最初、海人くんとの海のお話を読んでいたので、繋がっていることに気づいた時は凄く驚いきました！！どのお話も本当に面白くて、感動して最高です！詩愛さんのお話大好きです！これからも頑張ってください！ (2021年5月25日 19時) (レス) id: ee18d358d6 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - しぃたんさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！またよろしくお願いいたします^^ (2021年1月17日 10時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
しぃたん(プロフ) - もう、めっちゃ泣きながら読んでました。続き読んでみたいです。 (2021年1月16日 23時) (レス) id: 92dc000457 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - lemon09さん» ありがとうございます！笑 今日はゆっくり休んでくださいね！ (2020年12月20日 11時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年9月29日 22時
