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そして、夏休みが始まる。
私は、心にぽっかりと空いた穴を感じながら、引越しの作業に追われていた
教科書を段ボールに詰めている途中、
ふと窓から見上げた空が、綺麗に晴れていて悲しくなる
「…………」
廉くん、今何してるのかな。
君のことなんて、本当は考えたくないよ。だけど、
それでもずっと、君のことを心に留めておきたい気持ちもあって。
やっぱり私、君が好きなんだと思う。
だけど、私がいくら想いを伝えたって、
君は、私のことなんてもう、
どうでも、いいのかな
やっぱり、悲しいや。
しばらくそのまま作業を続けていると、
脇に置いてあったケータイが震える
一瞬、君かと思ってしまった私は、どこまでも馬鹿だ。
それは、岸くんからのメッセージだった
夏休みが始まる前の日、
“俺が、頑張るから。“
そう言った彼の真剣な目を、思い出す
メッセージを確認する手が、少しだけ緊張で強張った
「A！引越しの当日って会いに行ったらまずい？」
岸くんは、いつものように嬉しい提案を持ってきてくれる
そのメッセージを見て、ちょっとだけ、嬉しくなった。
「多分、少しなら来てもらっても大丈夫かな」
「そっか！よかった！俺ら全員でお見送りしたいねってなったからさ」
本当にみんなは、どこまでも優しい。
「来てくれるの？」
「おう！マジで迷惑じゃなければ！みんなその日空いてるっぽいし！」
大切な、仲間たち。
ねえどうして、私だけ、
ここを去らないといけないの？
「そう、あと、廉も呼んだから」
突然岸くんから送られてきたその名前に、息が止まる
廉くんに、最後に会えるの？
「俺にできることはここまでだけど」
きっと岸くんは、廉くん相手にたくさん話をしてくれたんだろう。
そう思うと切ないし、なんだか泣いてしまいそうになる
「岸くん、ありがとう」
「おう！」
岸くんに、ここまでしてもらったんだから、
私も最後に、ぶつかろう。
岸くん、私、頑張るよ。
君に、また私の想いを届けるから。
しっかり言葉にして、伝えるから。
目を閉じれば、
たくさんの、甘くて優しい君との記憶。
またあの夏を、
君と、一緒に。
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詩愛(プロフ) - みあさん» 遅くなってしまってすみません…！ぜひ続きもお楽しみに！！ (2020年10月8日 21時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - テスト終わり久々にこの作品に戻ってきたら、つい泣いてしまいました笑 今後の展開が楽しみです！ (2020年9月5日 0時) (レス) id: 985d7c4caa (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 駿さん» お読み頂きありがとうございます！今後どうなるのかぜひ楽しみにしていてください！更新頑張ります^^ (2020年9月1日 15時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
駿(プロフ) - 廉くん全然来ないし今までも冷たいから「ばか！！」って言いながら見てました！！！（やめとけ）ハッピーエンド願ってます(TT) (2020年8月31日 23時) (レス) id: c2f4c5f056 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - はなさん» 読んでくださってありがとうございます！嬉しいです……どうぞ今後の展開も楽しみにお待ちくださいね！楽しんでいただけるように頑張ります^^ よろしくお願いいたします！ (2020年8月31日 11時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年8月16日 13時
