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「おい、A、」
「ほんとなのかよ、転校って」
ホームルームが終わって放課後、仲良くしてくれていたクラスの男の子たちが私の周りに来る
「……うん、本当だよ」
「マジか、」
「引越してもそこから通うとか、できねえの？」
「できないくらい、遠いんだ。ごめんね」
私も、ちょっとだけそう思ったよ。
転校なんてせずに、新しい街からもこの学校に通えるんじゃないか、って。
だけど、聞かされた引越す先の街は、
ここなんかに比べて、かなり、かなり田舎の方だった
本当に、良くできた話だよね。
「なんで、言ってくんなかったの、」
男の子たちは、本当に泣きそうな顔で私を見ていた
「ごめんね。私も急なことで、気持ちの整理ができてなくて、」
「やだよ俺、Aが引越すなんてさ、」
廉くんにも、そう言ってほしかったな。
「本当に、ごめん、」
「……優太たちは知ってるの？」
「ううん、他のクラスの子たちは、まだほとんど知らない、」
そっか、と、肩を落とす彼ら
私たちの間に、苦しい沈黙が流れた
「おーい、帰ろうぜー！」
するとその時、がらんとしていた教室のドアが開いて、
岸くんたちが、入ってくる
1番後ろには、
無表情の、廉くんも居た。
「あ、岸くん、」
「よう！！……って、え？お前らなんでそんな泣きそうなの？」
「優太、Aが転校するんだって」
「……え、転校…？」
途端に、今入ってきたみんなの顔から笑顔が消えていく
みんなのそんな顔も、見たくはなかった。
「A、それガチで？」
「うちらにドッキリとかじゃないよね？」
集まる視線が、痛い
「……ほんとだよ、引越すの。夏休みの最初の週に」
「マ、マジで？！？！？！え？！？！」
岸くんが目を大きく見開くその後ろの方で、
涼しそうな顔の、君。
「えっ、え、待って、廉知ってた？？」
岸くんが突然廉くんに声をかけて、君がちらりと目線を上げる
「………昨日聞いたわ。」
冷たい君の目は、
私を見なかった。
「マジか、え、マジか」
「ねえほんとに寂しい」
「聞いてねえよマジでさ」
ショックを受けた様子で、私を見つめているみんなは、
廉くんのその冷たい態度に、気がついていなかったと思う。
「みんな、ごめんね、」
もう出ないと思っていた涙が、
また、溢れそうだった。
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詩愛(プロフ) - みあさん» 遅くなってしまってすみません…！ぜひ続きもお楽しみに！！ (2020年10月8日 21時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - テスト終わり久々にこの作品に戻ってきたら、つい泣いてしまいました笑 今後の展開が楽しみです！ (2020年9月5日 0時) (レス) id: 985d7c4caa (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 駿さん» お読み頂きありがとうございます！今後どうなるのかぜひ楽しみにしていてください！更新頑張ります^^ (2020年9月1日 15時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
駿(プロフ) - 廉くん全然来ないし今までも冷たいから「ばか！！」って言いながら見てました！！！（やめとけ）ハッピーエンド願ってます(TT) (2020年8月31日 23時) (レス) id: c2f4c5f056 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - はなさん» 読んでくださってありがとうございます！嬉しいです……どうぞ今後の展開も楽しみにお待ちくださいね！楽しんでいただけるように頑張ります^^ よろしくお願いいたします！ (2020年8月31日 11時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年8月16日 13時
