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廉くんと私は、その日からとても変な距離感になってしまった
その日の下校も、
また次の朝も、
君が私のところに来るはずない。そう思っていたのに、
なぜか君は、いつも通りの場所で、
毎日、私を待っていた。
そんなわけだから、最初の頃は、あの“もういい”はきっと、
“もう許すよ”
そういう意味だったのかもしれない。そう思っていた
だけど、それはどうやら違ったみたい。
ふたりきりの時間、君は前みたいに柔らかい表情を見せてくれなくなった
前みたいに照れたように、短くささやいてくれなくなった
明らかにあの日、私たちの何かが、
君の中の何かが、変わってしまっていた。
「帰ろうぜ〜！！！」
その日の放課後も、私たちふたりは岸くんたちと一緒に駅に向かって歩く
人ってあまり、他人のことを見ていない。
いつも一緒のみんななのに、
廉くんと私の様子に気がついた人は、いないみたいだった。
「今日課題やんの忘れててマジでビビった」
「優太も課題やることあるの？」
「あるよ！！！つうか毎日やってっから！！」
「意外」
「誰だよ今意外っつったの！！！」
わいわいと今日も楽しそうみんなと、
その少し後ろを並んで歩く、私と廉くん
その沈黙が、もどかしくて、
君とまた前みたいに、話がしたくて。
「………廉くん、まだ怒ってる？」
君に聴こえるように、少し近寄って聞いてみる
見上げた君の目は、私を見ずに宙をさまよっていた
少し遅れて聴こえた返事は、
「………だから。もうええって」
やっぱりたった、それだけ。
そのどっちつかずの言葉の、
本当の意味を、教えてよ。
もう気にしてない。そういう意味なのか、
その、逆か。
知りたいけど、その言葉をこぼした君の気持ちを知りたいけど、
知ることによって何かが壊れるのが、
怖くて、
それだけはどうしても避けたくて、
今日も私は、君に詰め寄れない。
小さなケンカだ、って、
私が頑張れば済むことだ、って、
思ってた、のにな。
廉くんの気持ちが掴めないまま、私たちは駅に着いてしまう
「じゃあみんなまた明日！」
「今日もおつかれー」
「またな」
それぞれの道に向かって遠くなるその背中たち
廉くんも一言も残さず、
自転車に乗って、行ってしまった。
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詩愛(プロフ) - みあさん» 遅くなってしまってすみません…！ぜひ続きもお楽しみに！！ (2020年10月8日 21時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
みあ(プロフ) - テスト終わり久々にこの作品に戻ってきたら、つい泣いてしまいました笑 今後の展開が楽しみです！ (2020年9月5日 0時) (レス) id: 985d7c4caa (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 駿さん» お読み頂きありがとうございます！今後どうなるのかぜひ楽しみにしていてください！更新頑張ります^^ (2020年9月1日 15時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
駿(プロフ) - 廉くん全然来ないし今までも冷たいから「ばか！！」って言いながら見てました！！！（やめとけ）ハッピーエンド願ってます(TT) (2020年8月31日 23時) (レス) id: c2f4c5f056 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - はなさん» 読んでくださってありがとうございます！嬉しいです……どうぞ今後の展開も楽しみにお待ちくださいね！楽しんでいただけるように頑張ります^^ よろしくお願いいたします！ (2020年8月31日 11時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年8月16日 13時
