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それでも、夏が永遠に続くことはない。
夏休みの最終日、眩しく輝いていた季節が終わる日、
私たちは、相変わらず図書館に居た。
君は結局あの日以降、本当に私と一緒に勉強をしてくれるようになって、
その気遣いのおかげで、夏休みが終わることもそれほどまでに寂しく感じなかった
夏が終わっても、私たちは何も変わらない。
きっとこの夏のように、君と居ればどの季節も輝くんだろう。なんて、
そんな風に思っていた。
「……なぁ、」
「ん？」
私の向かい側に座って問題とにらみあっていた君が、私を呼ぶ
「これ、どうやるん」
「あ、それはね、こっちとやり方一緒だよ」
「……ほんまや、」
わからんかった、と呟く君は、やっぱり今日も可愛くて。
思わず持ち上がった口角を隠すように、そっと視線を手元に戻した
だけど、廉くんの集中力はそこまで持続しなかったみたい。
いつかのように視線を感じて顔を上げると、
廉くんとまた、ばっちり目が合った。
「……わからないとこ、ある？」
「いや、ないよ」
声をかけると、君は首を横に振る
なんだろう。そう思いつつも、もう一度シャーペンの先っぽに意識を集中させた
だけど、廉くんからの視線はずっと私に刺さっていて。
まだ見てる？そう思って顔をあげると、また合わさる視線
「……ねえ、廉くん。見過ぎ」
ちょっとだけ笑い出しそうになりながらそう言うと、君はなんだか恥ずかしそう
「………しゃあないやん。目の前におるんやもん、」
「なにその言い訳。」
君の目があまりに優しく私を見るから、私まで恥ずかしくなって、可愛くないセリフを口走った
廉くん、やっぱりふたりきりが好きだよね。
みんなといる時より、もっとずっと柔らかい表情するんだもん。
「……もう夏休みも、終わりやな。」
「うん、そうだね」
私を優しく見つめたまま呟く君は、今度は少し寂しそう
「楽しかったね、夏休み」
「せやな」
君と気持ちが通じて、一緒にいろんなところに行って
私、この夏を絶対に忘れないと思う。
廉くん、夏が終わってもずっと。
私たち、一緒に居ようね。
君にそう言おうとした瞬間、
突然私のケータイが震えて、お父さんからのメッセージが表示される
「何時だと思ってるんだ、早く帰ってきなさい」
気がつけば外は暗くなっていて、
夏が、終わろうとしていた。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» お久しぶりです^^ 苦しいのに読んでくださってありがとうございました。つらかったら無理をなさらないでくださいね。 (2020年10月15日 0時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - 第２章最後にいけばいくほど、自分の過去とリンクしてしまって涙で読み進めるのが苦しかったです。第3章もどうか、主人公ちゃんが廉くんの優しさに包まれてひとときだけでも幸せを感じられますように。 (2020年10月14日 11時) (レス) id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - ZZZです。主人公ちゃん、廉くんに打ち明けられて良かった…。そして、それを受け入れ受けとめてくれる廉くんで良かった。二人が幸せでいてほしい。ただ、それだけ。 (2020年10月14日 11時) (レス) id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - くみちゃんさん» 読んで頂いてありがとうございます！嫌ですよね……T_T 今後の展開をお楽しみに！第三章もよろしくお願いいたします^^ (2020年8月16日 13時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
くみちゃん(プロフ) - こんな家庭環境いやです〜(´；ω；｀)親のレールに乗りたくないですねえ(´；ω；｀)でも廉くんと別れるのは勘弁です！！ (2020年8月15日 20時) (レス) id: 6ced6daadc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年7月27日 11時
