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部屋に戻ってきて、特に意味もなくケータイを手に取る
そこには君からのメッセージが相変わらず表示されていて、またため息をついた
廉くんに、なかなか会えなくなってしまう。
そう考えただけでも、心がしおれていくようで。
君からのメッセージに返信をせずに、ケータイをベッドに投げた
「…………」
廉くんとのこの夏を、目一杯楽しみたいのに。
親に反抗すればいいことなのかもしれない
だけど、どこかで両親を恐れている自分がいて、そんなことはできそうになくて。
弱いな、私って。
またひとりで、大きなため息をついた
「A、まだ寝とるん？」
悔しさに身を任せて勉強をしていた私のケータイに、君からの新しいメッセージが届く
時計を見れば、もうお昼過ぎ
いつもなら起きてすぐに連絡をするから、廉くんも少し不思議に思っているんだろう
「ごめん！ちょっとばたばたしてた」
「おはよう廉くん」
唇を噛みながら、君への返事を打って送信する
「忙しい？」
すぐにそんな返信が来て、なんだか泣きたくなってしまった
「ちょっとだけ！でも大丈夫」
何が大丈夫なのか自分でもよくわかっていないけど、とりあえず並べてしまったその言葉
廉くんはそれすらもすぐに読んで、
「次、いつ会える？」
と、いつものように、
私とまた会おうとしてくれた。
だけど、
きっとしばらくは、私は誰かと遊べそうにない。
廉くんから送られてきたメッセージでつらくなったのは、初めてだった
「廉くん、ごめんね。いろいろあってしばらくは会えないかも」
まるで君を拒絶しているようなそんなメッセージ
送信をタップする手が震えてしまう
怖かったんだ。私たちの距離が離れていくんじゃないかって。
”会えない“、なんて、本当は言いたくなかったのに。
君はそのメッセージすらもあっという間に読む
だけど今度は、なかなか返ってこない返事
待っている時間が、恐ろしく長く感じられた
しばらくして送られてきた返信は、
「無理すんなよ」
たった一言。だけど優しい、その言葉。
やっぱり廉くん、私の家が厳しいこと、ちょっとだけ気がついてるよね。
「ごめんね、ありがとう」
もしかしたら、廉くんはこの状況を受け止めてくれるかもしれない。
私はケータイをぎゅっと握りしめた。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» お久しぶりです^^ 苦しいのに読んでくださってありがとうございました。つらかったら無理をなさらないでくださいね。 (2020年10月15日 0時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - 第２章最後にいけばいくほど、自分の過去とリンクしてしまって涙で読み進めるのが苦しかったです。第3章もどうか、主人公ちゃんが廉くんの優しさに包まれてひとときだけでも幸せを感じられますように。 (2020年10月14日 11時) (レス) id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - ZZZです。主人公ちゃん、廉くんに打ち明けられて良かった…。そして、それを受け入れ受けとめてくれる廉くんで良かった。二人が幸せでいてほしい。ただ、それだけ。 (2020年10月14日 11時) (レス) id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - くみちゃんさん» 読んで頂いてありがとうございます！嫌ですよね……T_T 今後の展開をお楽しみに！第三章もよろしくお願いいたします^^ (2020年8月16日 13時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
くみちゃん(プロフ) - こんな家庭環境いやです〜(´；ω；｀)親のレールに乗りたくないですねえ(´；ω；｀)でも廉くんと別れるのは勘弁です！！ (2020年8月15日 20時) (レス) id: 6ced6daadc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年7月27日 11時
