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そのあと、私たちはふたりきりの時間を終えてみんなのところに戻った
だんだんと減っていく食べ物と、傾きだした太陽に
私たちの今日が、終わりに近づいているのがわかる
私の横でもぐもぐ口を動かす廉くんを見ていると、
こうやっていつまでも君との夏が続けばいいのに。なんて、
そんなことを、思った。
「じゃ、そろそろ帰りますか！！」
「お腹いっぱいだわー」
「楽しかった！！」
岸くんの言葉にみんなが楽しそうに笑って、片付けが始まる
楽しかったみんなとの時間は、あっという間に終わってしまう
なんだか寂しくて。
今日がもう少し、長ければ良かったのに。
「A」
その時呼ばれた私の名前
振り向けば、そこに廉くんが居て、
「………今日も、家まで送るから。」
そうやって、その不器用な優しさで、私を包んでくれるんだ。
「……うん、ありがと」
私の返事に、君はちょっとだけ、その口角を上げた
みんなと別れて、ふたりきりの帰り道
駅から私の家まで、手を繋いで歩く
「廉くん、バーベキュー楽しかった？」
「んー、まあ。悪くはなかったよ」
「そっか。よかった」
きっと廉くん、楽しかったんだね。
いつもより穏やかな表情でとなりを歩く君を見て、そう思った
「今日もありがとね、廉くん」
「こんくらい、当たり前やから」
あっという間に着いてしまった私の家の前、私たちは最後に言葉を交わす
「今度はふたりで出かけようね」
「………予定合えば、な。」
「あーあ。廉くんの意地悪」
「いや、ジョークやん、」
少しすねた顔をすると慌てる君が、可愛い
「ふふ、知ってるよ。優しい廉くん」
「別に…優しくはないけど、」
そう言いながらも、ちょっとだけ嬉しそうに緩む君の口元
そんな君が、本当に愛おしくて。
「……ねえ廉くん、キスしていい？」
なんて、人生で初めてのセリフを口にした
「……アホか、」
廉くんがそう呟くから、させてくれないの？と言おうとして唇をとがらせると、
突然、その唇に降ってきたキス。
ゆっくり離れた君が、
「………わざわざ聞かんでええよ、そんなの。」
優しく、笑う
ぐっと私を最後に見つめると、
「……じゃ、また。」
君はそっと、私から離れていった。
ああ、ずっと夏が、
続けばいいのに。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» お久しぶりです^^ 苦しいのに読んでくださってありがとうございました。つらかったら無理をなさらないでくださいね。 (2020年10月15日 0時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - 第２章最後にいけばいくほど、自分の過去とリンクしてしまって涙で読み進めるのが苦しかったです。第3章もどうか、主人公ちゃんが廉くんの優しさに包まれてひとときだけでも幸せを感じられますように。 (2020年10月14日 11時) (レス) id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - ZZZです。主人公ちゃん、廉くんに打ち明けられて良かった…。そして、それを受け入れ受けとめてくれる廉くんで良かった。二人が幸せでいてほしい。ただ、それだけ。 (2020年10月14日 11時) (レス) id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - くみちゃんさん» 読んで頂いてありがとうございます！嫌ですよね……T_T 今後の展開をお楽しみに！第三章もよろしくお願いいたします^^ (2020年8月16日 13時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
くみちゃん(プロフ) - こんな家庭環境いやです〜(´；ω；｀)親のレールに乗りたくないですねえ(´；ω；｀)でも廉くんと別れるのは勘弁です！！ (2020年8月15日 20時) (レス) id: 6ced6daadc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年7月27日 11時
