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次の日
私はまた例によって課題とにらめっこ
勉強すればした分だけ、君との時間が増える。
そう思ってひたすらにシャーペンを動かした。
廉くんとのやりとりは、朝の挨拶で止まっていて
おはようのあとの、今日もがんばろうね！という私のメッセージに、珍しくまだ既読がついていない
廉くん、どうしたのかな。
君はずっと返信が早い方だから、少し間があくとなんだか心配になる
教科書の横で君とのトークルームを開きっぱなしにしておいてみると、まったく勉強に集中できなくなってしまった
「はあ〜〜、」
背もたれにぐっと寄りかかってため息をひとつ
だめだめ、集中しないと。
ほっぺたを二回叩いてもう一度シャーペンを握ったその瞬間、ケータイが震えて思わず飛び上がった
急いで確認すると、君からの新しいメッセージ
「明後日、会えない？」
もしかしたらこれを送るのにちょっと緊張してたのかな。そうだったら可愛いな。なんて。
笑ってしまいそうになりながら返信を打つ
「会える！」
「じゃ、会おう」
いつものテンポに戻る君からの返事
やっぱり、こうじゃないとね。
「廉くんはどこか行きたいところある？」
ふと見上げた窓の外
今日も真っ赤な太陽が輝いていて、セミの大合唱が少しうるさいくらいだ
「水族館」
君があっという間に返してきた単語を見て、私はまた笑い出しそうになる
廉くん、最初から水族館に行きたかったんでしょ。
そういうことを言わないで、こうやってアピールしてくるところも可愛いけど。
「いいよ、行こ行こ」
「やった」
飾り気のない文で、最大限の喜びを表現して送ってくる君は、本当に可愛い
廉くんって、やっぱり海好きだよね。
この前も、海の観光地のガイドブック見てたし。
今年の夏はもしかして、君と海に行く、みたいな機会もあったりするのかな。
廉くんの好きなところに一緒に行けたら、本当に楽しそう。
「ここの水族館行きたい」
廉くんがある水族館のサイトのURLを送ってくる
やっぱり、相当行きたいんだね。水族館。
「そこまで遠くないし、いいよ。ここにしよ」
「決まりな」
「うん、楽しみ！」
「俺も」
俺も、だって。
君の小さな一言が、毎回どうしようもなく嬉しいんだよ。
いつか、廉くんと海に行けるといいな。
セミの声が、さっきよりも大きくなった気がした。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» お久しぶりです^^ 苦しいのに読んでくださってありがとうございました。つらかったら無理をなさらないでくださいね。 (2020年10月15日 0時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - 第２章最後にいけばいくほど、自分の過去とリンクしてしまって涙で読み進めるのが苦しかったです。第3章もどうか、主人公ちゃんが廉くんの優しさに包まれてひとときだけでも幸せを感じられますように。 (2020年10月14日 11時) (レス) id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
zzz(プロフ) - ZZZです。主人公ちゃん、廉くんに打ち明けられて良かった…。そして、それを受け入れ受けとめてくれる廉くんで良かった。二人が幸せでいてほしい。ただ、それだけ。 (2020年10月14日 11時) (レス) id: f02299600f (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - くみちゃんさん» 読んで頂いてありがとうございます！嫌ですよね……T_T 今後の展開をお楽しみに！第三章もよろしくお願いいたします^^ (2020年8月16日 13時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
くみちゃん(プロフ) - こんな家庭環境いやです〜(´；ω；｀)親のレールに乗りたくないですねえ(´；ω；｀)でも廉くんと別れるのは勘弁です！！ (2020年8月15日 20時) (レス) id: 6ced6daadc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年7月27日 11時
