134 ページ36
・
今年もやっと、夏が始まった。
今年の夏休み、4人で遊ぶ約束は、していない
もしかしたら遊ぶのかな、なんて私は思っていたけど、
誰の口からも、集まる、という提案が出ることはなくて、
結局そのまま、夏休みが始まってしまった。
去年の夏は、みんなで花火大会に行ったな。
自分の部屋のベッドに寝そべりながら、そんなことを思い出す
浴衣着て、みんなで。
あの時は私、紫耀くんにすごく勘違いされていて、
廉とは、逆になんだか変な空気になっちゃってたよね。
そしてあの時の君は、はなみちゃんに一心不乱に恋をしていた。
「…………」
ぼんやりと見上げた真っ白な天井
はなみちゃんも、紫耀くんのことが好きなのに、
紫耀くんは、そのことに気がついてたのかな。
気がついていたら、とっくに結ばれてる？
はなみちゃんの切なそうな顔を思い出す
いつも明るくて、いつも可愛くて、
そんな彼女の、あの表情。
恋というのは本当に不思議なもので、
人をいい意味でも、悪い意味でも、変えてしまう。
そして“好き”という気持ち、
それはうまく説明することができないと思う
一目見ただけで恋に落ちて、
どんなに鈍感でも、やっぱり好きで。
何度考えても、よくわからない感情。
ただ確かなのは、
私が君を好き。ということだけ。
「………よく、わかんないな。」
なんて、
そんなことを呟いてから、体を起こす
見上げた窓の外はカラッと晴れていて、
紫耀くんは、廉は、はなみちゃんは今、何をしているのかな。と、
みんなのことを、思い浮かべた
みんなは今、誰のことを考えているんだろう。
昼下がり、なんとなくしていた考え事は、
思ったよりも、複雑だったみたいだ。
その日の夜、眠る準備を完全に済ませた私は
暑い、なんて呟きながらベッドに横になった
夜になると、寂しくなるってよく言うけど、
今日は、なんだか本当に寂しくて。
紫耀くんは、もう寝ちゃったかな。
そんなことをぼーっと考えていた
まぶたがだんだん重くなってきて、
寝ようかな、そう思い始めた頃、
突然ケータイの画面に表示された、
“平野紫耀”、君の名前。
急に目が覚めて、メッセージを読むと、
心臓がぎゅっと縮んだ
「Aちゃん、寝ちゃった？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1480人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「King&Prince」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
詩愛(プロフ) - kaiさん» わ〜嬉しいですありがとうございますT_T 引き続きよろしくお願いいたしますね^^ (2020年6月14日 21時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - かなこさん» こちらこそありがとうございます！引き続きよろしくお願いいたします、頑張りますね！^^ (2020年6月14日 21時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - さくらえびさん» いつもありがとうございます！嬉しいです……引き続きよろしくお願いいたします^^ (2020年6月14日 21時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - はるさん» かわいいですか！よかった！ありがとうございます、引き続きよろしくお願いいたします^^ (2020年6月14日 21時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 夜木さん» こちらこそありがとうございます！！引き続きよろしくお願いいたします！^^ (2020年6月14日 21時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：詩愛
| 作成日時：2020年5月29日 20時
