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それでも、時計の針は進む。
あっという間に放課後になって、私はひとりで帰りの支度を始めた
いつもなら、行くでー、と声をかけてくれる彼がいない
そんな違和感を無視して、最後の教科書をカバンにつめる
なんか、寂しいな。
本当に私、永瀬くんに頼りすぎてるんだね。
そんな弱っちい自分に苦笑して、
今日集まる教室を目指して、私は廊下に、ひとりで飛び出した
「失礼します、」
ひとり、小さな声で教室のドアを開ける
「あ、Aちゃんおつかれ〜」
「おつかれさまです」
先輩たちに挨拶をすると、
「あれ？今日永瀬は？」
部長さんが私に向かって、首を傾げた
その声が少し大きくて、教室の奥の紫耀くんとはなみちゃんも、私の方を見る
「あ、なんか今日、永瀬くん、風邪ひいちゃったみたいでお休みです…」
「うわまじか」
「永瀬が風邪なんて珍しいな」
「まあでも季節の変わり目だから」
先輩たちが、連絡してやるかー、とケータイを取り出すのを見てから、
私は、はなみちゃんと紫耀くんの方に向かった
「Aちゃんおつかれさま！」
「はなみちゃんもおつかれさま。紫耀くんも」
「おつかれ〜」
私がはなみちゃんの横に座ると、彼女はすぐに私に顔を向ける
「廉くん、風邪だって？」
「ああ、うん。そうみたい、」
その顔が本当に心配そうで、
そっか、と伏せられた視線に、何か違和感を感じた
「ん〜、廉くん。大丈夫かなぁ」
形のいい眉毛を、そっと下げるその子
その時、もしかして。そう思った。
毎日一緒に帰っている、永瀬くんとはなみちゃん。
その間ふたりがどんな話をしているのか、もちろん私は知らないけれど、
ふたりは、私が思っている以上に、
仲がいいのかも、しれない。
思わずちらりと紫耀くんを見ると、
どうやら私と同じタイミングで、同じことを考えたみたいで、
その顔が少し、苦しそうだった。
君はかたい表情で彼女を見つめるけど、
彼女はそのことに気がつかない。
まだ心配そうな顔で目を伏せているはなみちゃんに向かって、
「………廉なら、大丈夫でしょ。」
君は小さく、そう呟いた。
「う〜ん、だといいなぁ。」
はなみちゃんを見つめるその目が、
まっすぐで、熱かった。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» いつもありがとうございます！ドキドキしてくださっていますか、よかったですT_T 続きもぜひ読みにいらしてくださいね！お待ちしております^^ (2020年5月29日 20時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - kaiさん» いつもありがとうございます！日課だなんて嬉しいです……精一杯頑張って書きますね！続きもぜひ読みにいらしてください！^^ (2020年5月29日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 涼杜兄妹さん» ありがとうございますT_T 引き続き皆さんのコメントを糧に頑張ります！ぜひ続きも読みにいらしてくださいね！よろしくお願いいたします^^ (2020年5月29日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 夜木さん» いつもありがとうございます！嬉しいです……これからも精一杯頑張りますので、続きもぜひ読みにいらしてくださいね！またよろしくお願いいたします^^ (2020年5月29日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - まいさん» 毎日おつかれさまですT_T 少しでもお仕事の疲れがとれるように、私も頑張って更新しますね！続きもぜひ読みにいらしてください！よろしくお願いいたします！^^ (2020年5月29日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年5月4日 19時
