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「はいおっけー」
動画を撮り終えて、離れていく温もり
まだ心臓がどきどきしている私に気がつくことなく、
紫耀くんは撮った写真と動画を、確認し始める
「……あれっ、なんか違うな〜」
「違う？」
「うん、なんかこのケータイさ？画質いいよね」
「あ、うん、そうなの」
そう、実は、
私のケータイは、カメラの性能がとてもいい。
もしカメラを持っていなくても、ある程度の写真が撮れるように、
高校に入学する少し前に、機種変更までして手に入れた自慢のケータイ
「いいなーこれ。俺のなんかより全然綺麗に撮れるね」
そのケータイを、紫耀くんはいろいろな角度から見る
なんだか私が見られているみたいに、恥ずかしかった
「今度またこれ貸してよ。いろいろ撮ってみたいな〜」
「え、普通のカメラも貸せるけど……」
突然の紫耀くんの不思議な発言
戸惑う私に、君は真剣な顔をする
「なんかさ？普通のカメラよりよくない？このケータイ」
「そう、かな？」
「だってサイズもちょうどいいし、動画も写真もワンタッチじゃん〜」
「まあ、そうだけど、」
「でしょ」
きらきらと私のケータイをもう一度眺めて、君は私にそれを返してくれた
「じゃ、また借りるね」
紫耀くんはふわりと笑うと、行こ、と歩き始める
なんか、紫耀くんって不思議。
写真部なのに、わざわざケータイで写真を撮るなんて。
私も急いで、紫耀くんを追いかけた
「はい、写真部の備品はこれね〜」
「ありがとうございます」
目的地に着くと渡される、段ボール箱
それを持ち上げようとすると、同じように動いた紫耀くんの手と、
私の手が、重なった
思わずどきりとする心臓
それでも平静を装って、君に声をかける
「紫耀くん、私持つよ」
「え、いいよ別に笑 ちょっと重いし」
「でも、悪いよ、」
「だいじょーぶ。いいから貸せって」
紫耀くんはまあまあの力で、私から箱を奪った
行き場をなくした私の腕が、だらりと垂れ下がる
「ごめんね、ありがとう、」
「女の子に荷物持たせたくないし、全然いいよ」
突然そんな風に、”女の子“って言うの、ずるい。
私のこと、“女の子”、って。
荷物を運ぶその腕があまりにたくましくて、
なんだかちょっと、息が苦しかった。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» いつもありがとうございます！ドキドキしてくださっていますか、よかったですT_T 続きもぜひ読みにいらしてくださいね！お待ちしております^^ (2020年5月29日 20時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - kaiさん» いつもありがとうございます！日課だなんて嬉しいです……精一杯頑張って書きますね！続きもぜひ読みにいらしてください！^^ (2020年5月29日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 涼杜兄妹さん» ありがとうございますT_T 引き続き皆さんのコメントを糧に頑張ります！ぜひ続きも読みにいらしてくださいね！よろしくお願いいたします^^ (2020年5月29日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 夜木さん» いつもありがとうございます！嬉しいです……これからも精一杯頑張りますので、続きもぜひ読みにいらしてくださいね！またよろしくお願いいたします^^ (2020年5月29日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - まいさん» 毎日おつかれさまですT_T 少しでもお仕事の疲れがとれるように、私も頑張って更新しますね！続きもぜひ読みにいらしてください！よろしくお願いいたします！^^ (2020年5月29日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年5月4日 19時
