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「いやー、超綺麗だったね」
紫耀くんが満足そうに立ち上がる
夢だったんじゃないかな。そう思うほど、
花火大会は、あっというまに終わってしまった。
「本当に素敵だったね！みんなと来られてよかった！」
「誘ってくれてありがとなー紫耀たち」
「いやいや、俺も廉たちが来てくれて嬉しかったよ」
「楽しかった、ありがとうみんな」
口々に感想を言い合いながら、私たちはゆっくり駅を目指す
この花火大会は、楽しいことばかりじゃなくて、もちろん考えることはたくさんあった
だけど、みんなと同じ時間を過ごせたこと
君と同じ景色を見られたこと
それが嬉しくて、幸せで。
もう少し、花火を見ていたかった。
「じゃあまた学校でね！」
「はなみも廉も気をつけて！」
「またなー」
花火の余韻を胸に刻んだまま、
私たちは駅でいつものように2人ずつに別れる
「………俺らも帰ろっか。」
手を振って反対側のホームに消えていくふたりを見届けてから、
紫耀くんは私を振り返った
「うん、そうだね、」
頷いた私に微笑んで、君は私たちのホームに向かって歩き出す
その広い背中についていくだけで高鳴る、私の胸
いつものように電車で隣に座った瞬間、その高鳴りは限界に達した
夏休みになって、しばらく忘れていたこの隣の体温
久しぶりのようなその温度に、あっというまに心が奪われる
「………あのさ、今日、はなみ、」
それでも嬉しそうに、君は彼女の話を始めるんだ、
「浴衣、超似合ってたよね」
隣の私には、目もくれずに。
「そう、だね。可愛かったよね、」
「だよな〜」
眩しそうに、彼女のことを思い出す君の横顔
君にそんな顔をさせる彼女が、やっぱり羨ましい
「………まさかあんなに可愛いとは思ってなくて、」
「もっと好きになっちゃうよね、あんなの。」
窓の外をぼんやり眺めながら、ふわりと呟かれたその言葉に、
心が鈍い音を立てて沈んだ
ねえ、紫耀くん、
私も浴衣、着てたよ。
どうしたら、私は、
君の“1番の仲良し”から、抜け出せるのかな。
もしかしたら。そう思っていた浴衣という夏の魔法は、
あの子しか、使えなかったみたいだ。
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詩愛(プロフ) - zzzさん» いつもありがとうございます！ドキドキしてくださっていますか、よかったですT_T 続きもぜひ読みにいらしてくださいね！お待ちしております^^ (2020年5月29日 20時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - kaiさん» いつもありがとうございます！日課だなんて嬉しいです……精一杯頑張って書きますね！続きもぜひ読みにいらしてください！^^ (2020年5月29日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 涼杜兄妹さん» ありがとうございますT_T 引き続き皆さんのコメントを糧に頑張ります！ぜひ続きも読みにいらしてくださいね！よろしくお願いいたします^^ (2020年5月29日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - 夜木さん» いつもありがとうございます！嬉しいです……これからも精一杯頑張りますので、続きもぜひ読みにいらしてくださいね！またよろしくお願いいたします^^ (2020年5月29日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - まいさん» 毎日おつかれさまですT_T 少しでもお仕事の疲れがとれるように、私も頑張って更新しますね！続きもぜひ読みにいらしてください！よろしくお願いいたします！^^ (2020年5月29日 20時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年5月4日 19時
