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私の笑顔を見て、君もやっと、
少しだけ、微笑んでくれた。
「あの頃できなかったこと、全部しよう。」
勇太の前向きな言葉に、嬉しくなる
「いっぱいあるよ？したかったのにできなかったこと」
「俺も負けてないよ」
君とぱちりと目が合った
そこで、
「あ、」
いいことを、思いつく
「ねえ勇太、」
「ん？」
「やりたいことリスト、作ろう」
できなかったこと。ふたりでしておきたいこと。
春が来るまでの私たちの時間を、
大切に大切に、進めていけるように。
「やりたいことリスト？」
「そう。ひとつずつやっていこうよ」
本当はそんなの、寂しいけどね。
勇太はぱちぱちと瞬きをしてから、
「大賛成」
そう言って、あの頃みたいな素敵な笑顔で笑うの。
ああ、好きだな。そう思った。
「じゃあ今、作ろっか」
勇太はそう言って私から体を離すと、ギターケースの横のたくさんの楽譜の中から、
まだ何も書かれていない五線紙を取り出した
「それに書くの？」
「そう。他に紙ないからさ」
最初は何がいい？と、私に聴きながら鉛筆を手にとる君と、戸惑う私
「………でも、五線紙に書いたら、」
「ん？あ、さすがに見にくいかな」
「うん。それに、もったいないよ、なんか」
そういう私に、君はう〜んとうなって五線譜を眺める
「見にくいかもしれないけど、もったいなくはないよ」
「そうかな、」
「うん。俺らの時間が、音楽になってくみたいじゃん」
そう言って鉛筆を握り直す君
「一個目、何がいい？」
私たちの時間が、音楽のように、
ひとつの旋律のように、
その五線紙に描かれていくと思うと、
また泣きたくなるほど、嬉しかった。
「A？」
「あ、ごめん、1個目？」
「そう、何がいいかな。あ、それとも順番は置いといて、とりあえず書き出す？」
「それいいかも」
「ね？じゃあまずは俺のやりたいこと、」
鉛筆を走らせる君の横に行って、
ふたりで真新しい五線紙をのぞきこんで。
こそこそと相談しながら、私たちの旋律を楽譜にしていった
「あー、それいいね。俺もやりたい」
「ほんと？嬉しい」
私たちの音楽を、今、
始めよう。
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詩愛(プロフ) - びてさん» わ！ありがとうございます嬉しいです！！見つけてくださりありがとうございます！コメントとっても嬉しくてまた意欲が湧いてきました^^ ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします！ (2021年12月12日 17時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
びて(プロフ) - 気がついたら一気読みしてしまいました…！胸がぎゅっと締め付けられるような、切ないストーリー、思わず泣いてしまいました…！！素晴らしい作品をありがとうございました…！作者様の作品、全部大好きです…！これからも応援しております〜！！ (2021年12月11日 21時) (レス) @page50 id: c945aa9546 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - zzzさん» こんばんは！読んでくださってありがとうございました！これからも頑張りますね、引き続きよろしくお願いいたします^^ そしてもう一度、フォローもありがとうございました！ (2020年4月27日 18時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
zzz - 蒼く染まれ。気づいたらイッキ読みしていました。人物像を似せて文面を考えるのって、とてもとても難しいと思いますが、本当に素敵な作品でした。ツイッターもフォローさせてください。他の作品も楽しみにしてます。 (2020年4月26日 18時) (レス) id: f5724e95b1 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます！表現するのがなかなか難しかったのですが、そう言って頂けて本当に嬉しいです泣 どうぞ次のお話も楽しみにしていてください！ありがとうございました^^ (2020年4月16日 11時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年3月31日 18時
