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・
神宮寺くんとの約束の日の朝
玄関の鏡で自分の身だしなみをチェック
最近気がついたこと。
君に会う日は、いつも以上に洋服選びに気合いが入る。
ああ、やっぱり、私ってあの時から何も変わってないのかな。
「いってきます」
少しもやっとしたまま、君に会うために家を出た
・
待ち合わせたのは近くのショッピングセンター
駅の改札を出ると、神宮寺くんはすでにそこにいた
「やっほ〜、こっちだよ」
爽やかに手を振るその姿が、昔の君と重なる
「おまたせしました」
「全然待ってないよ。じゃ、行こっか」
君の後ろについて駅を出た
しばらく歩いていると、君が不思議そうに振り返る
「……なんで隣こないの」
「え？」
「後ろじゃなくてさ、隣、歩いてよ」
君がそう言って歩くペースを落として、私と横並びになった
「………だって、隣歩くのってなんか、」
「むしろ、隣にいてほしい。なんて言ったら怒る？」
「え、あ、」
「冗談だよ。多分ね」
笑いながら不思議な言葉をささやくから、
また、君がわからなくなる。
「……まあとりあえずさ、隣にいてよ」
「……うん、わかった、」
君は、どういうつもりで、
そんな風に言ったの？
・
「あ、そうだ」
しばらくショッピングセンターをうろついていると、君が突然声をあげた
「どうしたの？」
「俺ね、多分Aに誤解されてること。あるんだ」
そんな風に切り出すから、緊張してしまう
「誤解？」
「そう、誤解。」
ちょっと待ってね、と言ってポケットの中に手を入れる神宮寺くん
「これさ、おぼえてる？」
しばらくして、君がポケットから取り出したのは、
「あ、これ、」
よくお土産屋さんで見かける、ふたつそろったありふれたペアのストラップ。
見覚えが、ある。
「まだおぼえてる、みたいだね」
君がそう言って目を伏せた
「……神宮寺くんこそ、捨ててなかったんだ、」
少し気まずい沈黙が、私たちを包む
「……この話、いつかしようと思ってたんだけど、その、」
目を伏せたまま話す、神宮寺くん
「する前に、俺ら別れたし、さ」
あまりいい思い出のない、そのストラップ。
それなのに君は、
「今更だけど、あの時の本当のこと、言わせてくれないかな」
私たちの記憶を、たどる。
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詩愛(プロフ) - _to_shoさん» いつもありがとうございます！切なく共感していただけて本当に嬉しいです^^ 続きもお楽しみに！ (2020年2月15日 15時) (
レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 選ばなかった未来が、少し気になるの、、、切ないです泣。共感100パーセントです泣 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 楽しんでいただけて何よりです！がんばって更新してまいりますのでよろしくお願いします！！ (2020年1月31日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 俺にちょっと時間ちょうだい、のとこでキュンキュンマックスです！！長いお話逆にありがとうございます！！ずっとドキドキできるとか最高です！よろしくお願いします！！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2020年1月27日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年1月13日 13時
