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高校2年、私たちがハチマキを交換した体育祭が終わった後、
文化祭の季節が近づいてきた
「何かやりたいものがある人はいますか？」
文化祭実行委員が前に立って、私たちクラスの出展を決める話し合いが始まる
「はい！！俺、お化け屋敷やりたい！！」
え、
突然、元気よく叫んだクラスメートの発言に、思わずぎくりとした
「いいじゃんお化け屋敷！」
「なんか文化祭感出るし、よさげ」
「楽しそうかも！」
どんどん賛成の声があがる教室
正直、私はお化け屋敷がとても苦手だった。
そんな苦手なものを出展にして、私きっと、楽しめない。
だけど、みんなのこの盛り上がりを、私だけのためにぶち壊すことなんてできなくて、
「んー、じゃあ他に意見もないし。お化け屋敷にしたいと思います。」
黒板に書かれていく「お化け屋敷」の文字を、
ただ唇を噛んで見つめることしか、できなかった。
・
それでも文化祭の準備はどんどん進んでいく
「これ、どうしたらいいかな？もうちょいなんとかしたいんだけど」
「あー、ここらへん赤とか塗って、もっと血っぽくしたら？」
「うわ、ナイス！ありがと！」
みんなでわいわいと楽しく仕掛けやお化けを作っていく作業
の、はずが、
「…………」
私だけ、どうにもうまくみんなの輪に入れないでいた
お化けが怖いだけじゃなくて、私は血もかなり苦手で。
いたるところで、手を真っ赤にしながら笑い合うクラスメートたち
その光景だけでも、足がすくんでしまうんだ
教室のはしっこで、静かに固まったままの私に、
誰もきっと、気がつかない。
と、思っていたのに、
「あれ、Aちゃん」
君はふと、私の前に現れた
「あ、神宮寺くん、」
「どした、珍しいね」
君はいつものように爽やかに笑いながら、私の横に並ぶ
「作業、しないの？」
責めるような言い方じゃない、
本当に心配しているような雰囲気に、全身の緊張がほぐれていく気がした
「もしかして……お化け、苦手？」
神宮寺くんが、黙り続ける私に質問する
「……うん、実はとっても苦手で、」
笑われる覚悟で頷く私
すると、君は、
「う〜ん、そっか」
少し何かを考えた後、
「ちょっと待ってて」
それだけ呟いて、私から離れていってしまった
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詩愛(プロフ) - _to_shoさん» いつもありがとうございます！切なく共感していただけて本当に嬉しいです^^ 続きもお楽しみに！ (2020年2月15日 15時) (
レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 選ばなかった未来が、少し気になるの、、、切ないです泣。共感100パーセントです泣 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 楽しんでいただけて何よりです！がんばって更新してまいりますのでよろしくお願いします！！ (2020年1月31日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 俺にちょっと時間ちょうだい、のとこでキュンキュンマックスです！！長いお話逆にありがとうございます！！ずっとドキドキできるとか最高です！よろしくお願いします！！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2020年1月27日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年1月13日 13時
