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「体育祭、楽しかったよね」
今ファミレスのすみっこの席で、私の目の前に座ってそう呟く君は、
あの時よりかなり大人っぽくなっていることに気がつく
「なんか…神宮寺くんのおかげであの体育祭はいろいろ刺激的だったよ」
私が素直にそう伝えると、君は楽しそうに笑った
「刺激的、か笑 まあでもたしかに、あの時はかなり大胆に頑張ったんだよね」
君は笑顔のまま、私と目を合わせる
「でもAは、気がついてなかったでしょ」
「……何を？」
なんとなくわかっていたけど、わからないふりをした
そんな私に、君は少し顔を近づけて、
「……あの時から、好きだった。」
甘く、ささやいた。
「………あの時から？」
「そうだよ？あーもう、ほんとに気がついてなかったんだね笑」
切ないなー、と君は椅子に沈み込む
記憶の奥で、眩しく笑う高校生の君
あの時に、
君の気持ちを、わかりたかった。
「めちゃくちゃアピールしてたのに」
「……女の子慣れしてるな、としか思わなかった」
私の嘘に、君がまた声をあげて笑う
今、聴いてみようかな。
「……神宮寺くん、あの時さ、」
私が話し出すと、必ずまっすぐに向き合ってくれる、その目が好きだった
「リレーの前、何を言おうとしたの？」
君は切なそうに頭をかいた
「それ、聴いちゃうんだ、」
「ずっと気になってたの」
「まじか。なんかごめん」
「………」
じっと見つめ続ける私に、
「……まあ、もう昔の話だからね？」
君は、降参、というように両手をあげた
「うん、いいよ」
「まあほら、あれは、あの時は俺もまだ幼くて、」
君が少し視線を泳がせる
「うまくいったら、ご飯に誘って2人でお祝いしよう、って。言うつもりだった」
そう、だったのか。
「あんまりロマンチックじゃないよね。でもちっちゃい俺にはこれが限界だったんだよ、きっと」
懐かしい記憶を探る君の目が細くなった
たしかに、なんてことないただのご飯へのお誘い
だけど、
きっと、
「当時の私だったら、すごく嬉しかったと思う」
私ももう、あの時には君に好意を寄せていたから。
「……今はもう、嬉しくないの？」
私を見つめる君
「………どうだろうね、」
私はその視線から逃げるように、コップに口をつけた
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詩愛(プロフ) - _to_shoさん» いつもありがとうございます！切なく共感していただけて本当に嬉しいです^^ 続きもお楽しみに！ (2020年2月15日 15時) (
レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 選ばなかった未来が、少し気になるの、、、切ないです泣。共感100パーセントです泣 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 楽しんでいただけて何よりです！がんばって更新してまいりますのでよろしくお願いします！！ (2020年1月31日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 俺にちょっと時間ちょうだい、のとこでキュンキュンマックスです！！長いお話逆にありがとうございます！！ずっとドキドキできるとか最高です！よろしくお願いします！！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2020年1月27日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年1月13日 13時
