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「それで、勉強のためにいろんなライブ見にいってさ……」
君は本当にかなりたくさんの公演に行ったらしくて、
あのライブはこんなだったとか、あの歌手はどんなだとか、
たくさんのことを吸収した、といっぱい説明をしてくれた
「……で、そうやってライブ巡りしていくうちに、すんごい人に出会ったんだ」
君の目が、きらきらと輝きだす
「その人もシンガーソングライターで、とにかくもうパフォーマンスが素晴らしくて」
一気に熱が入って語りはじめた君が、少し可愛い
「あ、俺の目指したいものはこれなんだ、って気がつけたんだよね」
「そう、なんだ」
「そう、ほんとにあのギターをかき鳴らす姿と力強いメロディーは、すごいよ。今度一緒に見に行く？あ……、」
「…………」
まるで付き合っていた頃のデートの約束みたいな、
そんな雰囲気で私を誘った君は、
「……ごめん、またやった、」
「気にしないで、」
私のかたまった表情を見て、小さく謝った
「………それで？話の続き、聴かせて」
気まずい空気を変えたくて、神宮寺くんに話をうながす
「あ、そう。それでね、」
君は小さく唇を舐めてから、話を続けてくれた
「その俺の目標になった歌手の人が、講師をしてる音楽学校があるのを見つけてさ、」
「え、すごい、」
「でしょ？それで俺絶対に、そこに行きたい、って思った」
そんな風に話す君は、あの日のまま、
変わらずにかっこよくて、胸がうずく
「……で、今そこの受験のために準備してるわけなんだけど、結構本格的な試験でさ〜」
神宮寺くんは、ふぅと息を吐いて背もたれに寄りかかった
「あと1ヶ月後に、実技試験がある」
「………え？」
思わず声をもらした私を、君が笑う
「まあそうもなるよね笑 何してんだよ！って」
「だって、」
どうして、どうしてそんな大切な時期に、
「…………どうして今、私と会ってくれてるの？」
「…………ねえ、知りたい？」
君が少し顔を近づけて、まっすぐに私と目を合わせる
その時、壊れそうな私たちの距離感に気がついた
「………ううん、知らないままがいい、」
だって私たちは、そんな簡単な関係じゃない
この距離を守るために、私は君を拒んだ
「………ずるいなぁ、そういうとこ」
君が、悲しそうに私を見つめた
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詩愛(プロフ) - _to_shoさん» いつもありがとうございます！切なく共感していただけて本当に嬉しいです^^ 続きもお楽しみに！ (2020年2月15日 15時) (
レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 選ばなかった未来が、少し気になるの、、、切ないです泣。共感100パーセントです泣 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 楽しんでいただけて何よりです！がんばって更新してまいりますのでよろしくお願いします！！ (2020年1月31日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 俺にちょっと時間ちょうだい、のとこでキュンキュンマックスです！！長いお話逆にありがとうございます！！ずっとドキドキできるとか最高です！よろしくお願いします！！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2020年1月27日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年1月13日 13時
