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・
「……ほら、やっぱり負けたじゃん、」
あっという間に神宮寺くんに握り倒された私の手
「ごめんごめん笑 ちょっと面白そうだなって思っちゃってさ」
笑いながら、私を見つめる君
「………もう、」
「でも楽しかったでしょ？時間潰しにもなったし」
「まあ、楽しかった、けど、」
うんうんと明るくうなずく神宮寺くんに、聴きたいことがある
ねえ、神宮寺くん、
「………いつまで、手握ってるの？」
勝負は終わったっていうのに、君は手を離す素振りすら見せない
「………いいでしょ。もうちょっと、」
神宮寺くんの、手を握る力が強くなる
「………もうちょっと、このままでいようよ」
ね？って首を傾げる君から、私はやっぱり目が離せなくて
「……いい、けど、」
君はまた、もごもごと呟いた私に、笑いかけた
「なんかさ、Aちゃんの反応って、」
君がきらりと目を光らせると、
「かわいい、よね」
またそうやって、私をドキドキさせるの
「いじめたくなっちゃうんだよ、なんか」
「……なにそれ、」
「わかんなくていいよ。俺だけ知ってればいいことだし」
こういうセリフも、すぐに出てきちゃう。
君は、そんな人だった。
・
私たちは、手を繋いだままお客さんを待った
「いやー、しかし来ないね笑」
困ったなぁと笑う君
「文化祭、どこかまわりたいところとかあった？」
私の質問に、神宮寺くんは少し考えた後、
「あ、軽音部のライブ。ちょっと見たかったんだよね」
思い出したように呟いた
じゃあ、
「一緒に、見に行く？」
え？と驚いた顔をする君を見て、ちょっと大胆すぎたことに気がつく
「あ、いや、私とじゃなくてもいいんだけど、ね。……私、受付一瞬かわってもらえないか聴いてくるね！！」
君の手をそっと離して、お化け屋敷の出口にいる実行委員の子に声をかけにいった
「あ、Aちゃん」
「お疲れ様！神宮寺くんと私、ちょっとまわってきたくて。受付少しだけかわって欲しいんだけど……」
「そうだよね！ごめん気がつかなくて…いいよ！誰かに頼んどく！」
「ありがとう、ごめんね！」
神宮寺くんのところに戻って指でまるを作る
「行こう、神宮寺くん」
「ありがと。なんか今日ずっと一緒だね」
そういうこと言うとほら、
また意識、しちゃうから。
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詩愛(プロフ) - _to_shoさん» いつもありがとうございます！切なく共感していただけて本当に嬉しいです^^ 続きもお楽しみに！ (2020年2月15日 15時) (
レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 選ばなかった未来が、少し気になるの、、、切ないです泣。共感100パーセントです泣 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 楽しんでいただけて何よりです！がんばって更新してまいりますのでよろしくお願いします！！ (2020年1月31日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 俺にちょっと時間ちょうだい、のとこでキュンキュンマックスです！！長いお話逆にありがとうございます！！ずっとドキドキできるとか最高です！よろしくお願いします！！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2020年1月27日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年1月13日 13時
