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私たちは2人で残れる日に、バトンを渡す練習をするようになった
おかげで少しずつだけど、リレーに対する恐怖心が薄れていっている気がする
それとは逆に、
神宮寺くんのことを、どんどん意識していくようになっているけれど。
「「さようなら〜」」
ある日、ホームルームが終わって放課後になると、体育祭実行委員の1人が私に声をかけに来た
「Aちゃんこのあと時間ある？ハチマキの準備手伝ってほしいんだけど…」
ちらりと神宮寺くんの方を見ると、もう1人の実行委員の子に同じように声をかけられている
「いいよ、手伝う」
「ありがとう！！助かるなぁ」
どうやら神宮寺くんも手伝うことにしたらしく、こちらに向かってきた
「なんか高まるねー、体育祭！って感じしてきた」
「そうだね」
笑顔を見せる君に、私も微笑む
「2人が手伝ってくれてほんとに嬉しい！ありがと！」
実行委員の2人が、大量のハチマキを近くの机に置いた
「俺ら放課後残るの得意だから、任せて」
「え？2人で残ってたりするの？」
神宮寺くんの言葉に、反応する実行委員の2人
「あー、えっと、」
″学級委員の仕事でね″
私がそう答えようとすると、神宮寺くんが先に、
「ごめん、それは俺らだけの秘密だから」
そう言って笑った。
「えー！なにそれ！」
興奮したような2人に、
「いいから、はやく終わらせちゃおうよ」
笑ったまま話をそらす神宮寺くん
なんとなく、心臓がどきどきした。
ハチマキに番号を書いていく作業の途中、
「……なんかさー」
隣で神宮寺くんがぼそりとささやいた
「ん？」
「バトン繋ぐのって、青春だよね」
「青春？」
「そう、特に男女で繋ぐのとか、青春じゃない？」
「あ、うん、そうかも？」
曖昧な反応をする私に、神宮寺くんはくすりと笑う
「……ね、Aちゃん」
君の声が小さくなって、聞き取ろうと耳を近づけると、
「……体育祭の途中で、俺とハチマキ、交換してよ」
そんな言葉がささやかれた
いいでしょ？って首を傾げる神宮寺くん
実行委員の2人はおしゃべりに夢中で、私たちは2人きり
君のきらきらしている視線
「……いいよ」
神宮寺くんは、やっとうなずいた私を見つめて、
「まーた2人の秘密、増えちゃったね」
そう言って、いたずらに笑った
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詩愛(プロフ) - _to_shoさん» いつもありがとうございます！切なく共感していただけて本当に嬉しいです^^ 続きもお楽しみに！ (2020年2月15日 15時) (
レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 選ばなかった未来が、少し気になるの、、、切ないです泣。共感100パーセントです泣 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 楽しんでいただけて何よりです！がんばって更新してまいりますのでよろしくお願いします！！ (2020年1月31日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 俺にちょっと時間ちょうだい、のとこでキュンキュンマックスです！！長いお話逆にありがとうございます！！ずっとドキドキできるとか最高です！よろしくお願いします！！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2020年1月27日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年1月13日 13時
