第１２話「黄牙」 ページ14
”彼”というのは私の中に棲む妖怪のことである。
彼は九尾の妖怪で、名を「黄牙」というそうだ。
私がまだ施設に居た小学校低学年の頃に出会った。
その頃、施設内では裏庭に狐が出ると噂が立っていたのだ。
好奇心旺盛な子ども達は挙ってその狐を見に行っていた。
私も例に漏れず興味本位で見に行った。
そして気づいた。
その狐が、”普通”ではないことに。
そして彼も、私が”普通の子供”ではないと察したのか変化を解いた。
黄牙「ガキ……お前、他の奴らと違うな。」
『うん。だから私が皆を守らなくちゃいけないの。あなたがずっとここに居るつもりなら、消さないと。』
黄牙「ハッ！俺を消す？お前みてーなガキがか？調子に乗んなよクソガキが。俺は妖怪だ。そんじょそこらの悪霊とは格が違ーんだよ。」
私は構わずに彼に”力”を使った。
しかし、彼は本当に格が違ったのだ。
『！』
弾かれた力が逆流してくる。
私は何が起こっているのかわからず、目を閉じてじっと身を守るように縮めていた。
しばらくして力の動きが止まった。
目を開けてみると、何故か先程除霊できなかったはずの九尾は消えていた。
『(……逃げた？)』
{んなわけねーだろ。}
『！？』
その代わり自分の頭の中から九尾の声が聞こえた。
{あーあ、まさかこの俺がこんなガキに封印されちまうとはな。}
『(封……印……？)』
{ま、こうなっちまったらどうしようもねぇ。俺は黄牙だ。これからよろしくな、ガキ。}
どうしようもなく自分勝手。それが初対面の印象だった。
そうして彼は今も尚私の体に棲み付いてしまっているのだ。
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もちふわ食感(プロフ) - のどかさん» 温かいお言葉ありがとうございます〜！コメントいただけるだけで本当に励みになります！これからも楽しんでいただけるよう更新頑張ります！ (2022年12月21日 15時) (
レス) id: 4f13d52e30 (このIDを非表示/違反報告)
のどか(プロフ) - 私は語彙力が皆無なので大したことは言えないんですけどめちゃくちゃ好きです！いつも更新楽しみにしています♡頑張って下さい‼︎ (2022年12月21日 9時) (レス) @page49 id: 8b4c7d8996 (このIDを非表示/違反報告)
もちふわ食感(プロフ) - かっちさん» 嫌だなんてとんでもないです！コメントたくさんくださって嬉しいです。とても励みになります！(返信は不要との事でしたが、どうしてもこれだけ伝えたくて返信してしまいました) (2022年12月12日 7時) (レス) id: 4f13d52e30 (このIDを非表示/違反報告)
かっち(プロフ) - あの、本当に何度も申し訳ないんですが、面白すぎて。最高です。師匠に会う時、どんな展開になるのか楽しみです！これからもコメントすることはあると思うので、嫌だったら嫌って言ってくださいね。あと、返信もしなくていいので！ (2022年12月11日 23時) (レス) id: 1b6cbbdaba (このIDを非表示/違反報告)
もちふわ食感(プロフ) - 星さん» ありがとうございます〜！頑張ります！ (2022年12月11日 23時) (レス) @page39 id: 4f13d52e30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちふわ食感 | 作成日時：2022年11月2日 7時
