彼女は死んで少女は生きる (ページ5)

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「そんな表情しないで、悲しいわ」

君の優しさが好きだ

俺の民に優しく暖かい手を差し伸べて導く姿はまさに神の頂点

「またいつか会える」

君の表情が好きだ

嬉しき時、悲しき時、怒りし時

コロコロと表情を豊かに変える君は見ていると愛しさを覚える

「それにもう貴方も神なんだから堂々としていてちょうだい」

君の姿が好きだ

その細く凛々しい姿は俺だけでなく、世界中の命を導かんとする

「モラクス」

あぁ、本当に君は俺の元から離れていくのだな

これは喜ばしいことだ

光の神が旅立つということは世界の進化

喜ばなくてはいけない

彼女の祝福のために

だが

だが、………

「愛してる」

君の言う帰りたいという場所がここ璃月であり

君の想う者が俺だったら、と何度も思う

君に問いたい

が、君を困らせたくない

抑えきれない感情を噛み締めて彼女を見る

君の最後の顔は、この世で最も美しかった

それから間もなくして

光の神、ルシファーはこの世を去った