Doctors family〜3〜

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亜嵐side



亜「理由があるんでしょ。ちゃんと自分の口から言いなさい」

涼「…っ、て…んっ、かっ…た、！」




我慢していた涙が一気に溢れ出て。


嗚咽で何を言っているのかほとんど聞き取れなかった。





薬を捨てたのは悪いこと。





だけど一生懸命に喋ろうとしている涼太を見るともう怒る気になれなかった。








亜「んー？もう一回言って欲しいな。ゆっくりでいいからね」

涼「…っ、らかっ…たのっに…み、なっ、きて…くれんっ、かった、」



手を広げると飛び込んでくるように抱きついてきた。





そんな姿を見ると昔の涼太を思い出す。


昔は俺たちが薬を飲み終わるまで側にいてあげていたけど。






いつの間にか大きくなったからが理由で何も見ていなかった。


涼太が一人で苦しんでいたのも。





全部、全部。

そばにいてあげていたらすぐに気づいていたはず。





亜「ごめんな、ごめんな。辛かったよな」

涼「んっ、」

亜「どうする？薬変えてもらおうか」

涼「ぃ、いっ…がっ、ばるっ」





一応今日のことをみんなにも報告。



涼太の顔色が悪かったことを思い出してとりあえず俺の部屋で寝かせておいた。






起きたときに一人だと可哀想で。


みんなが帰ってくるまで残った書類を終わらせる。









あれからしばらく薬を飲むときには隣にいてあげていたけど。



涼太が"もう大丈夫"と言ってきて。






心配で遠くから覗いていたけどもう大丈夫そう。





手がかからなくなって嬉しい気持ちも。

少し寂しい気持ちも。



俺の心の中にしまっておく。






END

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