Doctors family〜3〜

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亜嵐side



また同じことになったらと隣で寝ようと思ったら涼太が頑なに嫌がるから。




仕方がなく何かあったら電話してと横に携帯を置いて出て行く。







あれから一度も携帯が鳴ることはなく朝を迎えた。


ただ部屋を覗くと時折聞こえる咳。




もし学校で発作が出てしまったら可哀想だから大事をとって休むことに。





生憎、今日はみんな仕事で誰も涼太のことをみてあげられなかった。


でもこんな涼太を一人にして行くことなんてできない。




事情を話すと休みをくれて。

他の人たちは人手が足りなくて無理だったみたいだけど。




一人だと大変だからって俺の先輩AKIRAさんが来てくださるそうで。


いろんな人に助けられてるなって痛感する。





亜「涼太、調子どう？寝られた？」

涼「んっ、ん。わかっ、ない」


わからないと呟く涼太だけど目の下にはくまがあって寝られてないんだって。




起き上がるのも精一杯で朝ごはんなんて食べれそうになかった。


とりあえずAKIRAさんが来るまでもう一度寝かせてあげることにした。






ピンポーン…


AKIRA「こんにちは。大丈夫？」

亜「ありがとうございます。二階にいるので覗いてあげてください」




AKIRAさんと一緒に二階に上がると止まらない咳の音。


まさかと思い急いで駆け寄る。




発作ではない。でもまた出てきてしまっている。





もういっそのこと発作が出た方が楽なのではないかと思い始めてしまう。








AKIRA「ずっとこんな感じだと大変でしょ。フルーツとか食べる？」



折角持ってきてくださったのにほとんど食べれず。




申し訳ないと思いつつもラップに包んで冷蔵庫に入れておいた。


AKIRAさんが来てくださったことで少しずつ涼太に笑顔が見られて。







周りの子よりハンデを背負っている涼太。



比べてしまう部分がどうしてもあるから消極的になってしまう。






でもそんな心配もいらないくらい笑顔で過ごしてくれるから。


俺たちが気にしすぎなのかなって。

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