Doctors family〜2〜

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裕太side



亜《怖かった》



「うん、大丈夫だよ」



これを打つのにもだいぶ勇気が必要なんだと思う



さっきから打っては止まって、時々手が震えている



本当はやめてあげたいけどこのまま溜めておくのも負担になると思って打ち終わるのを待った



亜《朝早くて、夜遅くて、みんなに会えない。だから俺、居ない存在なのかなって。この間、体調悪くて早く帰ってきた時にりゅと兄が話しかけてくれて嬉しかった》



亜《でも、》



「もういいよ、頑張った」



この後も頑張って打とうとしてたけど、目に涙を浮かべ必死に耐えてる姿を見るともう可哀想だって



「でもね、亜嵐。ひとつだけ間違ってるよ」



「誰も居ない存在だなんて思ってない。みんな亜嵐のこと心配してたよ？龍友なんて朝ご飯作れなくてごめんっていつも言ってたよ」



「俺だってそう、亜嵐に久しぶりに会えた時ほんっと嬉しかったんだから」



俺は精一杯の力で亜嵐を抱きしめた



恥ずかしいのか苦しいのか俺を引き剥がそうとしてるけどそんなのお構いなしに力を強める



「みんな下で待ってるよ、一緒に行こうか」



久しぶりに見た亜嵐の背中



いつのまにかたくましくなっているような気がする



みんなからおはようと言われて嬉しそうにしている亜嵐を微笑ましく見守る



歳あんまり変わらないのに結構離れている弟みたいでなんでも可愛く思える




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あれから数日経った頃



今も末っ子達と楽しそうにゲームをしてる



こんなに楽しそうに笑っている姿、見てなかったからこっちまで嬉しくなる



ガチャ



メ「ただいまー」



みんなが口をそろえて"お帰り"と言っている、そんな中



亜「…ぇり、ぉか、えりっ」



「えっ、ちょっと待って」



今、亜嵐の声が出た気がした
そう思ったのは俺だけじゃなかった



隼「あらん兄！」



亜「ぁり、がとっ」



こんなことで声が戻るなんて思ってなかった



でも違うのかな、こんなことだから良かったのかもしれないね



これからもみんなと笑い合えたらいいな








END

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