Doctors family〜2〜

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龍友side



昨日の亜嵐が心配で朝、俺が起こしに行くことにした



別に誰かに頼まれたわけじゃないけど



コンコン



「亜嵐、入るよー」



中に入って異変に気付くのに時間はかからなかった



すでに亜嵐は起きていて僕の"おはよう"に答えようとしていた



亜「……っ……ぁ……」



必死に声を出そうとしているのはわかるけど全く出ていないと言っても過言ではない



「亜嵐…声出ないか？」



僕の問いかけに大きく頷いた



本人も相当焦っているようでボロボロと涙が出ている



「ビックリしたね、もう大丈夫だからな」



とにかく落ち着かせようと隣に座って背中をさする



僕の頭には一つ思いついている病気がある



"失声症"



正確には病気ではないかもしれない



精神的な問題のことが多いから



涼隼玲「「いってきまーす」」



「いってらっしゃい」



ちびっこ達が学校に行った



僕が言った何気ないこの一言"いってらっしゃい"に亜嵐が反応してたなんて気付かなかった



「亜嵐、病院行って診てもらおうか、、な？」



亜「(コクッ)」



頷いたのを確認し、亜嵐を乗せて車を出した



いつもテンションが高い亜嵐が車に乗ると必ずと言ってもいいほどうるさくなるのに



今日は下を向いてその顔は唇を噛んで必死に何かに耐えているようだった



膝の上に置いてある握られた拳はどことなく震えていた



こんなに精神的に来るまで誰も気づかなくて



本当、情けない

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