story339 ページ9
1本の火柱が白ひげの視界の端に映る
｢お前らどけェ！！！｣
あたりの海兵を蹴散らし解放された青年、エースは父親に土下座した
謝罪、感謝様々な想いがその土下座から見てとれた
｢………俺が親父でよかったか…………？｣
｢勿論だ……！！！｣
長々とした言葉を言う必要は無い
白ひげは満足そうに笑った
くしゃりと笑った白ひげの顔にはいくつもの皺が浮かんだ
その皺の数は彼の幸せの数であり、長く旅をした証だった
｢A…｣
Aは剣をしまいエースのもとへ行くと膝をついて彼と視線を合わせる
『エースくん…』
『大好きですよ』
コツリと互いにおでこを合わせ彼の瞳を見る
漆黒の双眸には揺れ動くハイライトがある
『行ってきますね？』
エースは彼女の服を握りしめる
彼女に近寄ると涙を流し始めた
｢行かないでくれ…！！｣
お願いだ、行かないでくれ
いつものように俺を抱きしめて、離さないでくれ
子供の頃より子供らしかった
甘え方を知らなかったあの少年は、こんなにも甘えれるようになったのか
安心した
彼女は首から何か外すとそれを青年につけた
『これは、私の大切なものです
無くさないでくださいね？』
青年の瞳には彼女の翡翠色の宝石を目にした
エースは彼女を見ると決意した
いつも、俺が“行ってきます”を言っていたんだ
今度は俺が“行ってらっしゃい”を言わないと
｢行ってらっしゃい｣
彼女は優しく微笑むと立ち上がり彼に背を向けた
｢船へ走れ〜！！！｣
エースはルフィ達を船へ向かって走り始めた
しかし、すぐ足を止めることになる
｢エースを解放して即退散とは、飛んだ腰抜けの集まり
だが、それも仕方ねぇか
白ひげは所詮…先の時代の“敗北者”…！！｣
｢剣鬼に至っては、家族紛いの“茶番劇”をこんな場所で見せつける
本当に、笑わしてくれる｣
馬鹿馬鹿しそうに笑うサカズキにエースは足を止めた
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たろ。(プロフ) - あー泣いた。良い作品ありがとうございます (2022年6月5日 21時) (
レス) @page36 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - ワンピースの小説の中で涙が流れたのは初めてでした。こんなに素敵な作品をありがとうございました！！ (2022年1月31日 1時) (レス) @page34 id: 3ad15612f6 (このIDを非表示/違反報告)
sky*(プロフ) - 久々にこんなに涙を流しました。ワンピースの夢小説を何年も読んできましたが、他のどの作品とも似つかないこの物語が大好きになりました。8章も書いていただきありがとうございました！！！！ (2021年9月6日 13時) (レス) id: 6da2287aaa (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - 素敵なお話を作ってくださり有難うございます。最後を読んだとき、もう涙が止まりませんでした。 (2021年7月5日 23時) (レス) id: 1b091749f7 (このIDを非表示/違反報告)
弱音ハクはオレの嫁(プロフ) - ありがとうございます。素晴らしい作品です。最後は涙無しには読み進められませんでした。 (2021年3月27日 7時) (レス) id: ccc8b6f347 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サン・D・リリア | 作成日時：2020年9月28日 22時
