story268 ページ32
Aは気絶していたが起きろとサイレンをけたたましく鳴り徐々に意識が覚醒していく
｢…は海賊王になる男だ！！！｣
『(っ、起きろ、起きろ！！
寝てる暇なんてない！ゾロさんが命を張ってる
未来ある若者をここで殺すなど…誰も望んでいない！！)』
Aは必死に体を動かそうとするが瓦礫に挟まれ動けない
『(骨が何本か折れてる、嘘でしょ！
早く…立て！！)』
『あぁぁあああ！！！！！』
折れてる腕、脚、ろっ骨、その全てに力を入れ瓦礫を吹き飛ばす
ウソップから貰った仮面には所々罅が入っておりかろうじて形を保っている
『やめなさい！ゾロ！
何をするか分からないけど死に至るものだったら私が代わりに受ける！！』
｢…悪ぃ、いくらお前の言葉でも聞けねぇ｣
バツが悪そうに視線を逸らすゾロの目の前にはルフィの痛みと疲労が蓄積された肉球型の球体
｢！言うのを忘れてた…CP9の麒麟から伝言だ
“A、好きだった”｣
ロビンを奪還するため司法の塔に行き狼の間で戦ったカクからの伝言だった
『ぇ…』
Aは目を見開き驚き、悲しみ、絶望を含んだ双眸が現れる
彼女にとってはカクの言葉は何よりも苦しいものだった
空っぽになって理解したくなかった言葉、虚しくも彼女の脳に届き震える唇は少し開いて喉から漏れ出た声も震えている
『…っ！な…んで、』
脳が活動を止めようとしていた時急に来た痛みに対応すること出来ず彼女は膝をつく
｢すまねぇ…｣
ゾロは表情を強ばらせ悲しそうに謝罪の言葉を零す
Aが無防備になった今手刀をくらわせたのだ
落ちていく意識
『(だめ！待って！)』
抗っても勝てない
『(ゾロさん！！)』
彼女は瞼を閉じていく
『(だ…め、)』
彼女は再び深い眠りについた
｢すまねぇ…｣
ゾロが彼女を割れ物を扱うように優しく撫でていたなんて誰も知らない
｢皆生きてるかー！！｣
何故か体のダメージがないルフィは元気よく飛び回る
Aとサンジはゾロを探しに足場の悪い瓦礫の上を歩く
『！！！ゾ、ゾロ…』
彼の名前を呼んだAの絶望に満ちた声にサンジは不思議に思いゾロの方を見る
｢！？なんだこの血の量は！！
ここで何があった…！！？｣
｢……何も！！！なかった…！！！｣
サンジがここまで焦り口調で問うのも無理はない
辺りは血塗れで立っているのがやっと、見るのも嫌になるほど彼の体は赤く、紅く、自身の血に塗れていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 170人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リリア(プロフ) - ☆TRICK☆さん» ありがとうございます！これからも頑張ります！！（窓辺の席の私） (2020年7月2日 19時) (
レス) id: a1c1a0f2f0 (このIDを非表示/違反報告)
☆TRICK☆(プロフ) - こんにちは、更新頑張ってください！応援してます!!（隣席より） (2020年7月2日 18時) (レス) id: 75a0db6355 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サン・D・リリア | 作成日時：2020年5月29日 8時
