story229 ページ42
数時間前
｢ちょっと待て！！！
話のついでに……
もう一つだけ俺の質問に答えてけ｣
背を向けるブルックにフランキーは話しかける
｢お前…そんな姿でもし人前に出たら人がどんな反応するか…わかるよな？｣
“喋る骸骨”そんな気味の悪い者に友達なんか出来るわけない
いつの時代も同じ“異形の者ははじかれる”
この魔の海域を出られたとしても先の知れた運命ましてや出られもしない絶望の数十年
ブルックは死にたいほど淋しかったと言っていた
フランキーはもし自分がブルックの立場だったらとうに命なんか絶ってると言った
ブルックは反論することなく静かに話を聞いている
｢存在自体チンチクリンなくせして時々紳士ぶって話の“核心”を隠しやがる…！｣
｢そうまでして…生きて…果たしたい
お前と“仲間との約束”ってのは一体何なんだ！？｣
ヨホホと小さく何かを懐かしむように笑い、ブルックはもう隠しても無駄だと思ったのかスラスラと話し出す
｢簡単なことです…昔…我が海賊団の仲間をある場所に置き去りにしたのです
致し方ない苦渋の別れでしたが…｣
その場所へ｢必ず帰る｣と堅い約束をしてブルック達は船を出した
そしてこの海で全滅…彼との約束を果たさぬままに…
船で1人生き長らえたブルックにはこの全滅という結果を彼にちゃんと伝えに行く義務がある
｢我々が死んだあの日から…もう50年は経つでしょうか｣
｢50年！？そんな昔の話かよ！！
俺もまだ生まれてねぇ
悪ぃがそんな長い間そいつだってもう待ってやしねぇだろ…｣
｢私になぜ…彼がもう待ってやしないと見切りをつける権利がありますか
万が一約束を信じてずっと待ってくれているとしたら…
今、彼はどんなに淋しい気持ちでしょうか！？
我々に裏切られたと思いながら今でもずっと待ち続けているとしたら…
どんなに惨めな気持ちでしょうか！！｣
｢約束の岬で再会を誓った仲間の名は…
ラブーン｣
当時は幼いクジラでとても彼らの危険な航海には連れて行けなかった
あれからずっとブルック達を信じているような気がしてならないという
いつものように陽気な音楽をかきならして大手を振って帰ってくると思っているかもしれない
無責任に死んでしまった自分達を彼が許してくれるとは思わないが…
｢身勝手な約束をして、声も届かぬ遠い空から死んでごめんじゃないでしょうに…！！
男が1度…！！
必ず帰ると言ったのだから！！！｣
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リリア(プロフ) - 桜彩さん、ありがとうございます！これからも喫茶店Worldをよろしくお願いします！ (2020年4月20日 8時) (
レス) id: a1c1a0f2f0 (このIDを非表示/違反報告)
桜彩 - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2020年4月20日 1時) (レス) id: 27763065ab (このIDを非表示/違反報告)
リリア(プロフ) - 煮物さん、ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2020年4月16日 8時) (レス) id: a1c1a0f2f0 (このIDを非表示/違反報告)
煮物 - 待ってました！これからも応援しております！！ (2020年4月16日 0時) (レス) id: 3d2ae755c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サン・D・リリア | 作成日時：2020年4月14日 22時
